Fedoraプロジェクトは9月13日(米国時間)、2022年10月末に正式リリース予定の「Fedora Linux 37」のベータ版を公開した。用意されているエディションは「Workstation(デスクトップ)」「Server(サーバ)」「IoT」の3種類で、ほかにGNOME以外のデスクトップ環境を組み合わせた「Spins」、ゲームや計算論的神経科学など特定の用途に最適化した「Labs」についてもベータ版が公開された。
- Announcing the release of Fedora Linux 37 Beta -Fedora Magazine
Fedora Linux 37 Betaでは、8月にベータ版が公開された「GNOME 43 Beta」をデスクトップ環境として採用している。GNOME 43は今後数週間以内に正式版がリリースされる見込みであり、Fedora 37の正式版リリースにはGNOME 43正式版が実装される予定だ。GNOME 43では多くのアプリが最新のGTKツールキットに移植されており、パフォーマンスの改善とよりモダンな画面が提供されることになる。
Raspberry Pi 4の正式サポートも
また、Fedoraプロジェクトは2022年7月にFedora 37でRaspberry Pi 4をオフィシャルサポートする方針を示しており、今回のベータ版でもそれが反映されている。一方、ARMv7アーキテクチャ(arm32/armhfp)のサポートは終了する。
その他、コンテナ利用に最適化した「Feodora CoreOS」エディション、仮想環境やパブリッククラウドでの利用を前提にした「Fedora Cloud Base」エディションについても、Fedora 37の正式版リリースにあわせて拡充される予定だ。
なお、Feoraプロジェクトは2023年秋にリリース予定の「Feodora 39」においてSHA-1デジタル署名のサポートを無効にする方針を明らかにしているが、その準備段階としてFedora 37ではユーザがオプトインでSHA-1を無効にできる「TEST-FEDORA39」ポリシーを適用されることになっている。
現時点でFedora Linux 37の正式リリースは10月25日が予定されている。