DebianプロジェクトのDebianインストーラチームは9月22日、開発中の次期リリース「Debian 12 ⁠”Bookworm⁠”⁠」の最初のアルファインストーラ「Debian Installer Bookworm Alpha 1」を公開した。

Debian Installer Bookworm Alpha 1 release -lists.debian.org

今回のアルファインストーラでは、カーネルABIにLinux 5.19.0-1を採用、現時点で最新のLinuxカーネルに対応している。また、UEFI（grub）とBIOS（syslinux）のブートメニューの調和やbookworm udebを使用したインストールの実現、30秒のタイムアウト後に音声合成を自動的に開始など、多くの変更が加えられている。ハードウェア検出においては、/etc/pcmcia/ディレクトリが/etc/pcmciautils/に変更され、実験的なdmraidのサポートが削除された。またRaspberry Piのクローンであるシングルボードコンピュータ「Banana Pi M2 Ultra」のサポートも追加されている。ローカライゼーションに関しては現時点で78言語をサポートしており、そのうちの30言語は完全な翻訳が提供されている。

Debian 12 ⁠”Bookworm⁠”の正式リリースは2023年の中ごろとされており、今回のアルファインストーラの公開はBookwormに向けた最初の重要なマイルストーンといえそうだ。