イラストでわかる! Blenderの基礎知識 ~モデリング編~

Blenderの基本操作を確認しよう!~オブジェクトの移動・回転・拡大縮小する方法

本連載は、Blenderの基本的な知識、機能についてイラストを交えながら紹介しています。第5回目は「オブジェクトの移動・回転・拡大縮小」それぞれの操作方法について説明します。

前回はモデリングするときに使う操作というよりも、Blenderを使う上で使う基本的な操作について取り上げました。今回はモデリングをするときに使う基本中の基本の機能、オブジェクトの移動方法などを見ていきます。

オブジェクトの移動方法

オブジェクトの移動は、動かしたいオブジェクトを左クリックし選択状態にしたあと、Gキーを押すと自由に動かせるようになります。また、Gキーを押したあとに動かしたい軸のキーを押すと、その軸に固定してオブジェクトを動かせるようになります。

軸を固定するとき、⁠2つの軸を固定したいな~」というときがでてきます。例えば「XとYの軸に固定させたい」といった感じですね。そんなときはshiftキー+固定させない軸を押します。先ほどの例でいえば、固定させる軸はXとY、固定させない軸はZなのでshift+Zを押すと、XとYの軸へ移動を固定できるようになります。少しややこしいですが、そのうち慣れるでしょう。

編集モードでこのような「オブジェクトを移動させる」操作を行った場合は、オブジェクトを構成している点や辺を選択し、移動できます。選択できるモードは「点」⁠辺」⁠面」の3つです。

また、複数選択したいときなどはshiftキーを押しながら左クリックすると選ぶことができます。この他にも、左クリックの状態のままドラッグしボックス選択をしたり、ctrl+右クリックの状態にすると投げ縄上に選択できたりと、様々な選択方法があります。

これらの選択方法は、オブジェクトモードの際にも同様に使うことができます。

オブジェクトの回転方法

オブジェクトの回転は、回転したいオブジェクトを左クリックし選択状態にしたあと、Rキーを押すと自由に動かせるようになります。軸の固定方法は、オブジェクトを動かすときと同じです。

オブジェクトの拡大縮小方法

オブジェクトの拡大縮小は、拡大縮小したいオブジェクトを左クリックし選択状態にしたあと、Sキーを押すと自由にサイズ変更ができるようになります。軸の固定方法は、オブジェクトを動かすときと同じです。

各操作のオブジェクトモードと編集モードの違い

さて、いま説明した操作はオブジェクトモードと編集モードでメッシュの扱いに差が出てきます。どういうことか、オブジェクトの「トランスフォーム・パネル」を見ながら説明していきます。

トランスフォームでは、選択しているオブジェクトのサイズや、オブジェクトが原点を基準にどの位置に配置されているのかなどの情報をみることができます。3Dビューポート上でNキーを押すと、サイドバーが現れます。その中の「アイテム」タブをクリックすることで、トランスフォームを確認できます。

まず、オブジェクトモードでオブジェクトの移動や回転などをさせた場合です。このときは、操作した分だけ値が変わっていきます。例えば、X軸に45度回転させればサイドバーの回転の部分には45の値が入ります。

次に編集モードの場合です。同じ操作をしたとして、トランスフォーム情報を確認してみると、なんと値はどこも変わっていません。

なぜかというと、編集モードでした操作は大雑把にいうと「ポリゴンを変形させた結果」といった扱いになるからです(ポリゴンとは、3つ以上の頂点から構成されている平面のことです。モデルを構成している面1つ1つというイメージです⁠⁠。編集モードにおけるオブジェクトの変形はオブジェクトそのものが変形しているのではなく、ポリゴンを変形させているというイメージを持つとわかりやすいかもしれません。

なぜこの話をしたかというと、操作によっては0以外の値が入っていると、思ったとおりの動きができなくなってしまう場合があるからなのです。現時点ではややこしくなってしまうので、詳しくは今後の連載で説明していこうと思います。では、数値が0以外の場合どうするのか。それは、対象のオブジェクトを選択した状態でCtrl+Aを押し、⁠適用メニュー」を表示します。ここで、0にしたい=リセットしたい操作を選択します。すると、値が0となります。めでたしめでたしですね!

今回は、モデリングをする上で大変基本的な操作について取り上げました。次回は、オブジェクトを回転させるときなどに基準となる点や、オブジェクトを新規追加するときに基準となる点など、ちょっと独特な概念について書いていこうかな、と考えています。

次回も読んでくださると嬉しいです!

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