OpenAIは2023年3月23日、ChatGPTにプラグインのサポートを追加したことを発表した。これによりChatGPTを他のサービスと統合したり、アプリケーションやツールを簡単に組み込むことができる。合わせて、同社製のプラグインとしてWebブラウザとコードインタープリの2つのプラグインが発表された。またナレッジ ベース検索プラグインのコードもオープンソース化された。
We are adding support for plugins to ChatGPT — extensions which integrate it with third-party services or allow it to access up-to-date information. We’re starting small to study real-world use, impact, and safety and alignment challenges: https://
— OpenAI (@OpenAI) March 23, 2023t. pic.co/ A9epaBBBzx twitter. com/ KS5jcFoNhf
同社の発表したWebブラウザプラグインのデモでは、これまで取得できなかった2021年9月以降の情報を集め、最新のアカデミー賞の受賞情報などを答える模様を見ることができる。Webブラウジングでは、Bingの検索APIを使用してWebからコンテンツを取得している。
またコードインタープリタはPythonを使用し、ChatGPTから計算処理などをチャットの会話によって行わせることができる。現在の会話ワークスペースへのファイルのアップロードと作業結果のダウンロードもサポートしている。
オープンソース化された検索プラグインでは、ChatGPTは個人または組織の情報ソースに許可を得てアクセスできる。これによりユーザーは質問等のアクションで、ファイル、メモ、電子メール、公開文書などのデータソースから最も関連性の高いドキュメント、スニペットを取得できる。
同社では、プラグインのアルファ版アクセスを、待機リストに登録されたユーザー、開発者から提供を始める。最初は少数の開発者とChatGPT Plusユーザーを優先させるが、他のユーザにもアクセス範囲を拡大して提供する予定。最初のサードパーティ製プラグインがExpedia、FiscalNote、Instacart、KAYAK、Klarna、Milo、OpenTable、Shopify、Slack、Speak、Wolfram、Zapierによって作成されたことが発表されている。
プラグインが意図しないアクションにより悪意のある利用が行われるリスクについても考慮されており、いくつか保護手段を実装してきているとのこと。たとえば高度なプロンプトインジェクションの実行、詐欺メールやスパムメールの送信等の手法を発見、これらを分析することによりプラグインの危険な動作を制限し、プラグインがいつどのように動作するかといった透明性を向上させる設計を行うことにより安全性をアナウンスメントしていく。こうした過程も含め検討した結果、プラグインへのアクセスを段階的に展開するという決定に至ったという。