アクセシビリティを組織で向上させる──社内外の認知・効果測定から、新規開発への組み込みまで

第6回アクセシビリティを必須スキルとし、採用・研修・スキルアップをする

本連載は『Webアプリケーションアクセシビリティ──今日から始める現場からの改善』を補うものです。紙幅の都合で同書に収められなかった原稿を再構成しました。

同書の第7章「アクセシビリティの組織導入」の続編にあたります。同書第7章は、会社内でたった一人でアクセシビリティの取り組みを始めてから、正式なチームを立ち上げるまでのノウハウを紹介しました。本連載はそこからさらに取り組みを広げていくためのノウハウをまとめます。

アクセシビリティに取り組む人を一定以上に増やすためには、開発プロジェクトでコツコツと取り組むだけでなく、「その組織においてアクセシビリティが重視されている」ことが伝わるしくみを整えていくことが必要です。

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プロフィール

伊原力也(いはらりきや)

2004年に株式会社ビジネス・アーキテクツに入社し、情報アーキテクトとして活動。2017年にfreee株式会社に入社。多様な働き方の実現を目指し、デザインチームのマネジメントおよびアクセシビリティ普及啓発を行う。外部コンサルタントとしてnote、Ubie、STUDIO、東京都新型コロナウイルス感染症対策サイトのアクセシビリティ改善をサポート。ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)委員、人間中心設計推進機構(HCD-Net)評議委員。著書(共著)に『デザイニングWebアクセシビリティ』、監訳書に『コーディングWebアクセシビリティ』『インクルーシブHTML+CSS&JavaScript』(いずれもボーンデジタル刊)がある。

Twitter:@magi1125

小林大輔(こばやしだいすけ)

2012年、サイボウズ株式会社に新卒で入社。プログラマーとしてクラウドサービス「kintone」の実装に携わる。2014年、ロービジョンの社員のユーザビリティテストを観察したことをきっかけにアクセシビリティの啓発・改善活動を開始。アクセシビリティエキスパートとして、アクセシブルなデザイン・実装の指導・社内ガイドラインの作成などに従事。2021年からはkintoneのデザインシステム構築に関わる。ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)作業部会1主査。

Twitter:@sukoyakarizumu

桝田草一(ますだそういち)

2007年、株式会社構造計画研究所に入社し、製造業向けの法人営業・マーケティングを担当。2014年にデジパ株式会社に入社し、フロントエンドエンジニアに転身。2017年に株式会社サイバーエージェントに入社。配信プラットフォーム、公営競技投票サービスのウェブフロントエンド開発を経て、アメーバブログ、ABEMAのアクセシビリティ向上プロジェクトを推進。2021年に株式会社SmartHRに入社。従業員サーベイ機能のプロダクトデザインを担当。また、アクセシビリティと多言語化を専門とするプログレッシブデザイングループを立ち上げてマネージャーに就任。全社のアクセシビリティ推進に従事している。

Twitter:@masup9

山本伶(やまもとれい)

慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了後、モバイルゲームを手掛けるベンチャー企業を経て、2014年にfreee株式会社に入社。フロントエンド開発を中心にエンジニアとして会計・人事労務ソフトの機能開発に携わる。2019年にデザイナーに転身し、現在は社内で使われているデザインシステムの構築、社員研修をはじめとするアクセシビリティの普及啓発活動、アクセシビリティの高い製品がリリースされるためのプロセス整備などに取り組んでいる。

Twitter:@ymrl

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