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期待どおり? Google Pixel Tabletを掘り下げてみる

前回は、Google I/O 2023で発表されたハードウェアの概要を紹介しました。

今回は、6月20日に発売を控えているGoogle Pixel Tabletの詳細に迫っていきます。Googleストアで予約すると、次回以降使えるストアクレジット(1万3,000円)がプレゼントされるので、ここで購入するのがお得です。

手元でお手伝いしてくれる Google Pixel Tablet - Google ストア

自宅で使うタブレット

Pixel TabletにはGPSとモバイル通信が搭載されていません。これからわかるように、屋外に持ち出して使うことを想定して開発されたものではなく、自宅で使うことを想定して開発されたタブレットです。よって、充電スピーカホルダーが同梱されているのも納得できます。これをオプションにして、もっと安価な価格で提供してほしいと考えている方もいると思いますが、これをなくすとPixel Tabletの存在維持が揺らいでしまいます。

充電台とスピーカが1つになった

その充電スピーカホルダーは、事前情報どおり磁石を使って端末を固定されます。ホルダーに端末を置くとハブモードに自動で切り替わり、スマートホームが制御できます。

端末の充電は、最大15Wで行われます。製品パッケージには、充電ケーブルやアダプタが付属しないので、このホルダーを使って充電しますが、ケーブルでも充電は可能です。充電には、4ピンのコネクタが使われます。

このコネクタは、充電以外にもデータ伝送と音声出力にも使われます。気になるのは音声出力で、実際の音を聞かないとわかりませんが、Bluetooth接続ではないのでこれ以上の音質が期待できるかもしれません。

このホルダーは別途購入(1万7,800円)できます。

たとえば、NestHubのように単体で機能すれば、リビングや寝室など複数の部屋に設置する使い方も考えられますが、単体で動作しないのであれば、それも考えられません。

また、ホルダーへの電源共有は電源アダプターが使われ、ケーブルをホルダー裏にある口に差し込む作りです。この作りだと、壁の近くまでホルダーが設置できないのと、見た目がよくないケーブルの類は少しでも隠したいので、差し込み口をホルダーの中に入れて、左右どちらかに横からケーブルを引き出せるような工夫が欲しいです。

平均的なディスプレイ

ディスプレイは、10.95インチ(2,560×1,600)で、リフレッシュレートは60Hz、輝度500ニトのLCDです。アスペクト比は、16:10なので、上下の黒帯が細い状態で映像コンテンツが楽しめます。また、USI 2.0タッチペンにも対応します。

必要十分な性能を持っていますが、リフレッシュレートが120Hzのディスプレイを搭載する端末もある中では、スペックだけ見ると物足りなく感じます。

他と少し違う部分は、端末カラーによってディスプレイを取り込む縁の色が変わります。端末裏がベージュの「Porcelain」はホワイト、くすんだグリーンのような「Hazel」がブラックです。

タブレットでは初、Chromecast搭載

Pixel Tabletは、タブレットではじめてChromecastに対応します。

想定の使い方は、スマホで楽しんでいたコンテンツの続きを、タブレットで楽しむ想定だと思われます。Pixel Tabletのディスプレイは、10.95インチで特別大きいわけではないので動画ではなく、ホルダーのスピーカを活かして、より良い音で音楽を楽しむ用途を想定していると考えられます。

そのホルダーには、43.5mmのフルレンジスピーカーが1基搭載されます。

ゆえに、音の奥行き感を感じことはできないかもしれません。しかし、端末に搭載されるスピーカよりも4倍の低音が再生されるとするので、迫力という意味では期待できそうです。

誰にアピールしているのわからない価格設定

日本での販売価格は7万9,800円です。米国での販売価格が499USドルなので、1ドル160円ほどの換算です。原稿執筆時点は、1ドル138円前後なので強気の価格設定です。

たとえば、販売価格から充電スピーカホルダー代を差し引くと6万2,000円です。

この価格を見ても、正直、お買い得感のあまり感じられません。マニアであれば、この価格でも手に入れるでしょうが、これからタブレットを検討しようとする層に対してアプローチするのであれば、8万円弱の資金は、他にできることや購入できるものが多いので、こうした競合を押しのけてまで選択するのか?と考えると疑問が残ります。

今週は、このあたりで、また来週。

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