イラストでわかる! Blenderの基礎知識 ~モデリング編~

Blenderの便利機能「モディファイア」ミラーモディファイアについて知ろう

本連載は、Blenderの基本的な知識、機能についてイラストを交えながら紹介しています。第10回目はモデリングの際に使う便利な機能「モディファイア」について説明します。

今回は、モデリングをする際に必須といえる機能「モディファイア」について取り上げます。これらの機能は、今回の連載で作ったペットボトルのモデルには使用していませんが、使わないことはないことはほぼないともいえる機能です。さっそく概要から見ていきましょう。

そもそもモディファイアとは

モディファイアとはよく、⁠非破壊の編集ができる機能」と説明されます。これはどういうことかというと、モディファイアの機能を使って変形させたモデルは、いつでも元の形に戻せるということなんですね。

たとえば、1つの立方体を複数コピーして配置したりなどができます。複数配置していても、実際は1つの立方体なので、モディファイアを削除すれば1つの立方体へ戻るわけです。モディファイアにはさまざまな種類があり、使いこなすことで効率的にモデリングを行えるようになります。

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モディファイアを追加するには、追加したいオブジェクトを選択し、ウィンドウ右下にある「プロパティウィンドウ」から「モディファイアプロパティタブ」に切り替えることで追加できます。

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今回はたくさんあるモディファイアの中から「ミラーモディファイア」を紹介します。

ミラーモディファイア

「ミラーモディファイア」とは、任意の軸を基準に選択したオブジェクトをコピーしてくれるモディファイアです。

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ミラーモディファイアは、人の顔のような左(上下)対称のものをモデリングするときに非常に便利な機能になります。片側のオブジェクトのポリゴンを動かすと、ミラーされた側のポリゴンも同じように動いてくれるため、作業の手間を減らすことができるのです。

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モディファイアと追加すると、モディファイアタブにウィンドウが追加されます。そこから設定を変えられるので、いくつか見ていきましょう。

座標軸

座標軸とは、ミラーさせる軸の基準をどの軸にするかを決める項目になります。X軸を選べばX軸を基準に、Y軸を選べばY軸を基準に……といった具合に換わっていきます。複数選択することも可能です。

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クリッピング

クリッピングとは、基準とした軸を超えてポリゴンが移動することを防ぐようにする項目です。ここにチェックを入れておくことで、モデルの形が崩れてしまうことがなくなります。

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ミラーモディファイアがうまくいかないとき

ミラーモディファイアを追加したとき、うまく対称的にコピーされないことがあります。なぜこのようなことが起こるかというと、ミラーモディファイアでは「オブジェクトの原点」を基準にミラーさせているからです。

そのため、オブジェクトの中心に原点がいない場合にミラーモディファイアを追加すると、うまくかからない!といった事態になってしまいます。原点がずれる原因として主に、⁠編集モード」でオブジェクト全体を動かしてしまった場合があげられます。

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そんなときはオブジェクトを選択し、右クリックから「原点を設定→原点をジオメトリへ移動」を選択することで、オブジェクトの中心へ原点を戻すことができます。

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ミラーモディファイアがうまくいかないことはよく起こります。その原因と対処法を知っておくことで、より楽しくモデリングができるようになるでしょう。

次回は引き続きモディファイアの中から「サブディビジョンサーフェスモディファイア」などについて紹介していきます。次回もよろしくお願いします!

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