イラストでわかる! Blenderの基礎知識 ~モデリング編~

Blenderの機能⁠モディファイアの1つ「ブーリアン」複数の頂点を同時に動かす方法を見てみよう

本連載は、Blenderの基本的な知識、機能についてイラストを交えながら紹介しています。第12回目は、モディファイアの1つである「ブーリアン」と、1つの頂点を動かしたときに、周りの頂点も一緒に動かす機能「プロポーショナル編集」について紹介します。

ブーリアン

まずは、ブーリアンについて説明していきます。

ブーリアンとは、オブジェクトとオブジェクトを重ねて、重なった部分を削除して穴をあけたり、逆に重なった部分を残したりする機能です。ロボットや工業製品をモデリングするときなんかに使えそうですね。

図1

ブーリアンを追加する方法は、形状を変化させたいオブジェクトを選択し、⁠モディファイアプロパティタブ」「モディファイアを追加」からブーリアンを選択することで追加できます。モディファイアを追加したあと、タブ内にある[オブジェクト:]から、形状を変化させるのに使うオブジェクトを選択します。

図2

ブーリアンモディファイアには、オブジェクトを消すのか、結合させるのか、様々な設定項目があるので見てみましょう。

図3

交差

交差では、オブジェクトとオブジェクトが重なった部分を残します。

図4

合成

合成では、オブジェクトとオブジェクトの重なった部分が削除され、1つのオブジェクトとして合成されます。

図5

差分

差分では、オブジェクトの重なった部分を削除します。

図6

また、オブジェクトに対して、⁠交差」⁠合成」⁠差分」のどれを適用させるか決めたら、⁠モディファイアタブ」の上で[Ctrl+A]を押すことでモディファイアが適用され、オブジェクトの形状が変化します。

プロポーショナル編集

次に、プロポーショナル編集について取り上げます。プロポーショナル編集とは、1つの頂点を選択し移動させたときに、近くにある頂点も一緒に動かす機能です。

図7

頂点を自然なつながりで動かせるため、ポリゴンの流れなどもきれいになりやすく、顔のモデリングをする際なんかには使えます。

プロポーショナル編集は、画面上部にある円が二重になったようなアイコンをクリックすることで、使うことができます。他にも「O」キーがショートカットキーとなっています。

図8

この機能をオンにしたあと、オブジェクトの頂点を選択し、⁠G」キーを押すと選択した頂点を中心に円が表示されます。この円の中に入っている頂点が一緒に動かされる頂点となります。

図9

円の大きさはマウスのホイールを動かすことで調整できます。奥にスクロールさせると小さく、手前にスクロールさせると大きくなります。円が画面に表示されない!というときは、デフォルトの円の大きさがとてつもなく大きくて、画面外に表示されている場合もあります。⁠あれ!?」と思ったら、円を小さくしてみるといいでしょう。

図10

今回は「ブーリアン」「プロポーショナル編集」について紹介しました。

次回からは、新しくモデルを作る流れを見て、そのモデルを作るのに使った機能を紹介していきたいと思います。次回もよろしくお願いします!

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