本連載は、Blenderの基本的な知識、機能についてイラストを交えながら紹介しています。前回はオブジェクトを複製しました。
今回は、そのように複製したオブジェクトに対して、「オブジェクトの分離方法」と「オブジェクトを非表示にする方法」について説明します。それぞれ知っておくと、モデリングを効率的に行えるようになるでしょう。
オブジェクトの分離方法
「オブジェクトの分離方法」なんて書くと少し難しい印象になってしまいますが、簡単にいうと「1つのオブジェクトの中から、特定の箇所を分離して別のオブジェクトとして扱えるようにする」ということです。
前回、「編集モードでオブジェクトを複製すると、それぞれが個別のオブジェクトではなく、1つのオブジェクトとして扱われてしまう」という話をしました。そんなときも、「オブジェクトの分離」をすることで、個別のオブジェクトとして扱えるようになるのです。
オブジェクトの分離方法は、「編集モード」で分離させたいオブジェクトを選択してPキーを押します。すると、どの方法で分離するかメニューが表示されます。
それぞれの意味は次の通りです。
「選択」
「選択」は、言葉の意味そのまま「選択した範囲を分離させて別オブジェクトにするよ」ということを表しています。編集モードで、分離させたい面などを選択して使用します。
「マテリアルで」
「マテリアルで」は、マテリアルを設定した箇所をもとに分離させます。マテリアルとは、オブジェクトに適用させる色などのことです。例えば、立方体の半分を赤色、もう半分を青色にしたとすると、その色ごとに分離されるわけです。
「構造的に分離したパーツで」
「構造的に分離したパーツで」も言葉の意味そのままです。独立しているパーツごとに分離させます。例えば、直方体と三角錐など、それぞれが独立していて構造的に繋がっていないオブジェクトを、別々のオブジェクトとして分離させます。下の例だと、直方体と面はそれぞれ繋がっていないので、別々のオブジェクトとして分離できるわけです。
オブジェクトを非表示にする方法
モデリングをしていると、「今だけこのオブジェクトは非表示にして、裏側にあるオブジェクトだけ表示させたいな……」といった場面があります。そんなときに、オブジェクトを非表示にする方法を知っていると、楽にモデリングを行えるようになります。
選択したオブジェクトを非表示にする
選択したオブジェクトを非表示にする方法は、非表示にしたいオブジェクトを選択し、 Hキーを押します。「オブジェクトモード」の場合はオブジェクト全体が、「編集モード」の場合は選択している面などが非表示になります。
選択したオブジェクト以外を非表示にする
選択したオブジェクト以外を非表示にする方法は、表示させておきたいオブジェクトを選択し、Shift+Hキーを押します。「オブジェクトモード」の場合は選択したオブジェクト以外が、「編集モード」の場合は選択した面以外が非表示となります。
非表示にしたオブジェクトを再度表示する
非表示にしたオブジェクトを再度表示する方法は、Alt+Hキーを押すことで再表示することができます。
今回は、オブジェクトを分離する方法と、非表示にする方法について紹介しました。これらを知っておくと、より自由にモデリングができるようになるのではないかと思います。
次回は、オブジェクトを細分化する方法などを見ていく予定です。次回もよろしくお願いします!