Linux Foundationは9月20日（スペイン時間⁠）⁠、スペイン・ビルバオで開催中の「Open Source Summit Europe」において「OpenTofu」プロジェクトのローンチを発表した。OpenTofuはInfrastructure as Code（IaC）ツールとしてデファクトスタンダート的な存在の「Terraform」からフォークしたオープンソースプロダクト「OpenTF」をLinux Foundaitonが傘下に収めるかたちでローンチしたプロジェクトで、ローンチと同時にCloud Nativve Computing Foundationへの参加も申請している。

• Linux Foundation Launches OpenTofu: A New Open Source Alternative to Terraform -linuxfoundation.org

We are excited to announce the launch of OpenTofu, an open source alternative to Terraform's widely used infrastructure as code provisioning tool.

Read the announcement:https://t.co/Ju0d6Fq190#opensource #opentofu #ossummit pic.twitter.com/gQLGO7iAdu

— The Linux Foundation (@linuxfoundation) September 20, 2023

OpenTofu

URL：https://opentofu.org/

2023年8月、Terraform開発元のHashiCorpがTerraformおよび今後公開されるHashiCorp製品のライセンスをMozilla Public License v2.0（MPL 2.0）から商用利用を一部制限するBusiness Source License v1.1（BSL v1.1）に変更すると発表した。この変更に対し、一部のオープンソースコミュニティが「BSLライセンスはコミュニティとエコシステムを脅かす毒薬である」（⁠Yevgeniy Brikman / Gruntwork共同創業者）と反発、9月6日にはGruntworkを中心にライセンス変更前（MPL v2.0）のTerraformをフォークした「OpenTF」がローンチされている。今回Linux Foundationにより発表されたOpenTofuはOpenTFを引き継いだもので、OpenTFからOpenTofuへの名称の変更はHashiCorpの商標侵害を避けることを目的としている。

OpenTofuのローンチを発表したLinux Foundaitonのエグゼクティブディレクターである Jim Zemlinは「⁠（⁠Linux Foundationによる）OpenTofuのローンチは、Infrastructure as Code（IaC）という分野で真にオープンなコラボレーションとイノベーションを団体として促進することへのコミットメントをあらわしている」とコメントしており、Linux Foundationとして⁠”真のオーオープンソース⁠”としてのIaCツールの開発に貢献していく姿勢を明らかにしている。

OpenTofuは現在、140以上の組織と600名以上の個人からコミットメントの誓約を受けており、コードベースの継続的な開発と可用性を確保していく。また、Linux Foundationは今後少なくとも5年間にわたり、OpenTofuの開発に従事するフルタイム開発者を最低18名雇用する予定だ。