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Linux 6.6がリリース ―新CPUスケジューラEEVDF⁠シャドウスタックの実装など

Linus Torvaldsは2023年10月29日(米国時間⁠⁠、⁠Linux 6.6」の正式公開をアナウンスした。約2ヵ月の開発期間中に出されたリリース候補(RC)版は7本、とくに大きなトラブルも発生することなく順調なリリースを迎えたことになる。なお、Linux 6.6は2023年最後のリリースになるとみられており、次の長期サポート(LTS)カーネルとなる可能性が高い。

Linux 6.6におけるおもなアップデートは以下の通り。

  • プロセスへのCPU時間の割り当てをCFSよりも⁠公平⁠に行うことを重視した新しいCPUスケジューラ「EEVDF(Earliest Eligible Virtual Deadline First⁠⁠」
  • Intelによるシャドウスタック(shadow stack:スタックオーバーフローからリターンアドレスを保護するためのメカニズム)技術の採用
  • overlayfsの下位データファイルを検証する「fs-verify」のサポート
  • tmpfs(メモリ上に作成される一時ファイルシステム)におけるクォータ(quotas)と拡張属性(xattrs)のサポート
  • ワークキューコードの再構築により、特定のCPUにバインドされていないワークキューをより柔軟に構成可能になり、複数のL3キャッシュを備えたマシン(とくにArm64)上でもキャッシュの局所性が向上
  • io_uringを使用した高速な非同期ダイレクトI/Oの実現(レイテンシが最大37%向上)
  • XFSにおけるオンラインファイルシステムチェック(fsck)機能のマージ開始

Linusは次のカーネルである「Linux 6.7」のマージウィンドウをオープン、すでに40以上のプルリクエストに対応しているという。

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