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OpenTofuのリリース候補版が公開⁠正式リリースは1/10予定

Linux Foundationは2023年12月20日、TerraformからフォークしたIaCツール「OpenTofu」のリリース候補版となる「OpenTofu v1.6.0-rc1」を公開したことを発表した。2023年8月にTerraformのライセンスが変更し、その直後に最初のマニフェストが登場、9月にはLF傘下のプロジェクトとしてローンチし、開発が続いていたが、約4ヵ月という短い期間でRCまでこぎつけたことになる。

OpenTofuコアチームのディレクターを務めるRoni Frantchiは今回のRC版リリースについて「我々にとっては大きなマイルストーンだが、ほろ苦い瞬間でもある。ローンチのころ、本当のことをいうとHashiCorpが我々の訴えを聞き、Terraformのライセンスを変更するという決定を覆し、エコシステムのバランスを回復してくれるだろうという希望をもっていた…しかし現実には、我々は今日(フォークしたOpenTofuのRC公開)を迎えることになってしまった」という複雑な心境であることを明かしている。Frantchiの思いとは別に、OpenTofuはローンチ後から活動を拡大、12月18日時点でのダウンロード数は3万1,000件を超え、60人を超えるコミッターが参加、1,000件を超えるプルリクエストが確認されている。

Frantchiは「Terraformからのフォークを発表した瞬間から新しいパブリックレジストリ、つまりオープンソースの代替レジストリが必要だった」として、レジストリ構築や実装においていくつかのチャレンジがあったことを認めており、その際、HomebrewやCloudflareから支援を得て解決してきたことに「オープンソースのコンセプトの重要性をあらためて実感した経験だった。オープンソースの協力的な体質、本能的に抑制されることなく仲間を助けていくという意識が浸透しているからこそ、こうした取り組みが可能になっている」と語っている。

OpenTofuの一般提供開始(GA)は、年末年始の休暇が終了する1月10日が予定されている。

なおFrantchiは最後に追記として、HashiCorpの共同創業者であるMitchel Hashimotoが12/14付でHashiCorp退職をアナウンスした件についても触れており、⁠Vagrant、Consul、Vault、そしてもちろんTerraformを含めた数々のプロジェクトでMitchelがやってきたことは、我々オープンソースコミュニティの多くの人間にとってインスピレーションの源である。OpenTofuチームは全員がMitchelの数々の貢献に心から感謝するとともに、彼の次のジャーニーを楽しみにしている」とコメントしている。

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