前回、Fitbitの創業者2人がGoogleを去り、ハードウェア部門の人員が削減されたことをお伝えしました。これは買収に伴う、よくあることとも言えますが、Googleの中でFitbitの立ち位置に変化が出ているよう感じるので、Fitbitの足元の状況を確認しながら将来を邪推してみます。
足元の状況を振り返る
Fitbitが最後に発売したハードウェアは、2023年10月12日発売の
しかし、足元を振り返ってみると、前回も触れたとおり、ハードウェアに関わる人員を削減しています。これをネガティブに捉えるならば、リストラで頭数が減った分、これまで以上にハードウェアの更新サイクルが長くなる可能性が考えられます。
また、昨年の11月に30ヵ国で販売停止をしています。
対象国は、韓国、マレーシア、タイなどのアジアの一部、エストニア、ポーランド、ポルトガルの欧州の一部、そして、メキシコなどの中南米が含まれています。Googleの担当者は、この措置を
たとえば、販売停止となった韓国での2023年第4四半期スマートウォッチのシェアは、2.
コメントでは
仮に、スマートウォッチがPixel Watchに切り替わるとしても、Googleはスマートバンドを開発していないので、Fitbitがハードウェアの開発を続ける可能性は十分にあります。例えば、市場のトレンドを取りれながら進化していくことになるのであれば、Fitbit Charge 7では、ディスプレイが大型化することは十分に考えられます。
Pixel Watch以外でもFitbitが使えればよいのに
筆者は長らくFitbit Senseを愛用していましたが、Pixel WatchでFitbitが使えるようになったことをきっかけに乗り換えました。比較すると電池持ちに不満がありますが、Fitbit Senseにはないサクサク動作のほうが不満よちも勝り、Pixel Watchで十分と感じています。
Pixel Watchで動作するFitbitアプリは、Wear OSで動作しているので、他のWear OSを搭載する端末でも使えるように開放すれば、別のスマートウオッチに乗り換えたとしても、これまでと変わらずFitbitで健康管理を続けられます。
筆者は、Fitbitに長年の健康データが蓄積されており、たとえば、自分の体重や血圧を振りができることに価値を感じています。Fitbitがさまざまな環境で使えれば、長年の健康データを手放すこともなくなります。
Googleが、他メーカにもFitbitを開放することを前提に、Fitbitアプリを開発しているのであれば、Fitbitのハードウェアのリリースペースが鈍化していること。そして、ハードウェアの人員を削減していることの動きのすべてに合点が行きます。
ここでGoogleが舵を切り直して、Fitbitが健康管理・
以前紹介した、タグ・
ハードウェアでユーザを囲いこむのは、古くからよく取られる戦略ですが、Fitbitは使命として
スマートウォッチやスマートバンドを世界中に売りさばくことが使命ではないはずなので、Fitbitがあらゆる場所で使えるようになり、皆が健康になる世界を作り上げるためにも、思い切った戦略で我々を驚かしてほしいものです。
今週は、このあたりで、また来週。