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Fedora⁠RedisからValkeyへのリプレースを検討へ

Fedoraプロジェクトは4月28日、インメモリデータベース「Redis」の代替としてRedisフォーク「Valkey」へのリプレースを検討していることを明らかにした。提案が承認されれば、今秋リリース予定の「Fedora Linux 41」ではRedisではなくValkeyがパッケージとして含まれることになる。

Redisは2024年3月、それまでのBSDライセンスから「Redis Source Available License v2」または「Server Side Public License v1」のいずれかを選択するデュアルライセンスに移行することを発表した。このアナウンスはオープンソース関係者やハイパースケーラーから大きな反発を招き、Linux Foundationはその1週間後、AWSやGoogle CloudとともにRedisからフォークしたオープンソースプロジェクト「Valkey」をローンチしている。4月16日には最初の安定版となる「Valkey 7.2.5」が公開された

Redisのライセンス変更は「FOSSの原則と互換性がない」

Valkeyへの変更を提案したJonathan Wright(AlmaLinux インフラチーム リード)はプロポーザルで「Redisのライセンス変更はFree & Open Source Software(FOSS)の原則と互換性がなく、FedoraのFOSSへの取り組みに影響を与える可能性がある。RedisのフォークであるValkeyはFOSS互換ライセンスを保持しており、強力なコミュニティと開発サポートが存在するため、Redisの有力な代替手段となりうる。⁠Valkeyであれば)ライセンス制限を損なうことなく、強力なインメモリストアをユーザに提供し続けることが可能だ」と指摘し、Fedora 41ではRedisユーザに対して「valkey-compat」互換パッケージを提供し、透過的なRedis→Valkeyへの切り替えを提供するとしている。この提案を受け、Fedoraプロジェクトの最高意思決定機関であるFESCoは、Wrightが現在進めている互換パッケージの作業の完了を待ってから再検討するとしており、5月中旬に再びミーティングを行ってから投票で決定することになる。

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