NumPy 2.0⁠6/16にリリース ―初のメジャーバージョンアップでABI⁠APIに大幅な変更

Pythonの代表的な学術計算ライブラリNumPyの初のメジャーバージョンアップとなる「NumPy 2.0」のリリース日が、2024年6月16日となることが発表された。

NumPyはPythonで数値計算を行うためのライブラリ。NumPyプロジェクトにより、修正BSDライセンスの元で開発されているオープンソースソフトウェアである。低レベルから高度なものまでさまざまな計算に対応し、高いパフォーマンスを発揮することから、近年のAI、機械学習の発展において欠かせないモジュールとなっている。

NumPy 2.0は2006年以来の最初のメジャーリリースとなり、数多くの新機能と大幅なパフォーマンスアップが盛り込まれている。おもな新機能はリリースノートを参照。

一方、ABIやPython、CとのAPIにも多くの変更が加えられるため、NumPy 1.xxで動作していたコードを2.0で使用する場合,動作確認や調整が必要となることがアナウンスされている。ほとんどの場合、コードを2.0に適応させる方法を知らせるエラーメッセージが表示されるとのことだが、それ以外のケースへの対応を含んだNumPy 2.0への移行ガイドも用意される。

またABIの変更により、NumPy C APIを使用しNumPy 1.xxに対してビルドされたパッケージのバイナリは、NumPy 2.0では動作しなくなる。この場合もエラーメッセージにアドバイスが表示されるという。NumPy 2.0と1.xxの両方で動作するバイナリをNumPy 2.0に対してビルドすることも可能。詳しくはNumPy 2.0のドキュメントを参照。

NumPy 2.0でサポートされるPythonのバージョンは、3.9~3.12となっている。

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