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Linux 6.10のエラーメッセージは2次元コード!? ―Red Hat開発者⁠DRMパニックスクリーンに新たなパッチを追加

7月中旬のリリースが予定されている「Linux 6.10」の新機能のひとつに、仮想端末(VT)を切り替えるCONFIG_VTが無効になっている状態でカーネルパニックが発生した場合に、視覚的なエラーメッセージを表示する「DRM(Direct Rendering Manager⁠⁠ Panic Handler」がある。Windowsのブルースクリーンに似た機能で、6月中旬にカーネル開発者のひとりであるJavier Martines Canillas(Red Hat所属)により最初のイメージ(スクリーンショット)が公開された。完全に青い全画面の中央に「KERNEL PANIC!」というテキストが表示され、左上にはASCIIアートのペンギンが警告のエクスクラメーションマークを発しているというLinuxカーネルらしいパニックスクリーンだ。Canillasはこれを「Blue Screen of Death」と表現している。

なお、Cellanisはブルースクリーンを気に入らないユーザのために黒をバックにした「Black Screen of Death」も開発している(このディスプレイはSSD 1306⁠⁠。

そしてLinux 6.10のリリースも迫っている7月3日には、Canillasと同じくRed Hatに所属する開発者のJocelyn FalempeがQRコードによるパニックスクリーンを実装するパッチセットを投稿している。サンプルイメージはJocelynがすでに4月に投稿済みで、紫や黒の背景にQRコードが大きく映し出されている。このQRコードのメリットについてJocelynは「デバッグデータをバグレポートにコピー/ペーストできること」と説明している。

現在このQRコードは開発者メーリングリストでレビュー中とのことだが、実装されればブルースクリーンやブラックスクリーンと並んで、ユニークなエクスペリエンスをユーザに提供することになりそうだ。なお、現時点でDRM Panic Handlerが機能するのはSimlpleDRM、MGAG200、IMX、AST DRMなどでに限られており、Linux 6.11以降にはNouveauのサポートも予定されているという。

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