OpenAIは2024年7月18日、低価格で利用可能な小型のAIモデル「GPT-4o mini」を発表した。

• GPT-4o mini: advancing cost-efficient intelligence | OpenAI

GPT-4o miniは、マルチタスクの言語理解に関するベンチマークMMLUで82％のスコアを記録した。また、テキストインテリジェンスとマルチモーダル推論の両方の学術ベンチマークで前世代のモデルGPT-3.5 Turboや、Gemini FlashやClaude Haikuなど競合のコンパクトモデルを上回り、さらにGPT-4oに迫る性能を示している。関数呼び出しでも強力なパフォーマンスを発揮し、データを取得したり外部のシステムでアクションを実行するアプリケーションを構築できる。GPT-3.5 Turboと比較して、ロングコンテキストのパフォーマンスも向上している。

一方、価格は入力トークン100万あたり15セント、出力トークン100万個あたり60セントと、以前の最新モデルよりも1桁、GPT-3.5Turboよりも60％以上安価となっている。

GPT-4o miniは128Kトークンのコンテキストウィンドウをもち、リクエストごとに最大16Kの出力トークンをサポート、2023年10月までの知識を保有している。GPT-4oと共通の改良版トークナイザーにより、英語以外のテキストの処理効率があがっているとのこと。現在はテキストとビジョンをサポートしたモデルがアシスタントAPI、チャット補完API、バッチAPIとして利用できるようになっている。将来的にはテキスト、画像、ビデオ、オーディオの入出力もサポートされる予定。

安全性についても組み込まれており、事前トレーニングではヘイトスピーチ、アダルトコンテンツ、主に個人情報を集約するサイト、スパムなど、モデルが学習または出力することを望まない情報をフィルターしている。 GPT-4oと同じレベルの安全対策も施されている。

7月18日より、ChatGPTのFree、PlusおよびTeam版のユーザーがGPT-4o miniにアクセスできるようになる。エンタープライズ版のユーザーは翌週からアクセスできるようになるとのこと。