本連載は、Blender の基本的な知識、機能についてイラストを交えながら紹介しています。本来であれば、前回に引き続きコリジョンに関する話をする予定でしたが、今回の第40回目は、急遽特別編として、Illustratorで作成したデータをBlender内に持ち込み、厚みをつける方法を見ていきます。
というのも、筆者が書いた書籍『イラストですっきりわかる!Illustrator』が今週末(11月16日)発売になります! そこで本連載とのコラボレーション企画としてIllustratorとBlenderを絡めた話を取り上げたらおもしろいのでは、と思い、今回特別編として掲載する運びになりました。なお、本については記事の最後で紹介していますので、そちらもご覧ください。
Illustratorのデータを用意しよう
さっそくBlenderにIllustratorのデータを読み込む準備をしていきます。まずはIllustratorで作成したデータを用意しましょう。そのデータは「パス」で構成されている必要があります。
今回は、猫の形をしたパスを用意しました。
パスが用意できたら、[ファイル]から[書き出し]>[書き出し形式]を選択し、表示されたウィンドウからファイル形式を「SVG」に します。
[書き出し]をクリックすると別途ウィンドウが表示されますが、ここは特に変更は行わずに[OK]を選択しましょう。[OK]を選択すると、svg形式のデータを用意できます(今回作成したデータはこちらからダウンロードできます)。
BlenderにIllustratorのデータを読み込もう
データの用意ができたら、さっそくBlenderにIllustratorで作成したデータを読み込んでいきましょう。
Blenderを起動し、[ファイル]から[インポート]>[Scalable_Vector Graphics(.svg)]を選択します。
すると、どのデータを読み込むのかを指定するウィンドウが表示されるので、先ほど書き出したsvg形式のデータを選択して[SVGをインポート]をクリックします。
そうすることでデータが読み込まれ、画面中央にIllustratorで作成したデータが配置されます。場合によってはすごく小さい場合があるので、適宜、オブジェクトを選択してスケールを大きくするなどしてサイズを調整しましょう。
読み込んだデータをメッシュに変換しよう
読み込まれたデータをクリックして[編集モード]に切り替えてみると、オブジェクトはすべてカーブで構成されていることがわかります。この状態だと、オブジェクトに厚みを持たせるといったことができないので、メッシュに変換します。
メッシュへ変換するには、オブジェクトを選択して画面左上にある[オブジェクト]から[変換]>[メッシュ]を選びます。選択すると、オブジェクトがメッシュ状に変換されます。
この状態で、オブジェクトに厚みを持たせてみましょう。[編集モード]でメッシュを全選択したあと、Eキーを押してZ軸上に押し出してみます。これによって、オブジェクトに厚みを持たせることができます。
次回は通常進行に戻り、前回の続きである「ソフトボディを設定したオブジェクトに対して設定できるコリジョンの項目」について取り上げる予定です。次回もよろしくお願いします!