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HarmonyOSはAndroidフリーになりHarmonyOS NEXTへ

2019年、アメリカがトランプ政権のころに、HUAWEIは自社デバイスへAndroidを搭載できなくなりました。張本人は再選を果たしているので、また一波乱起こる可能性は十分にあります。

HUAWEIがAndroidを使えなくなったことで登場したのが「HarmonyOS」です。

これは、Googleのサービスとは一切関係なく、アプリを入手するためのアプリストア「AppGallery」も独自の仕様となっています。おもに中国を中心に展開しており、中国以外では搭載端末を見かけることが少なくなりました。日本国内では「HUAWEI MataPad 11.5」が唯一のHarmonyOSを搭載する端末です。

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そのHarmonyOSは、AOSP版のAndroidをベースに開発されたOSであることが、発表した後にわかります。これ自体は悪いことではありませんが、HUAWEIがこうした情報を伝えておらず、独自開発のように捉えた人たちをがっかりさせてしまいます。とは言え、大統領命令が出たのが2019年5月で、2019年8月にはHarmonyOS 1.0が発表されているので身のこなしの素早さには驚かされます。

この後、2020年9月にはHarmonyOS 2.0、2022年7月にはHarmonyOS 3.0、2023年6月にはHarmonyOS 4.0がリリースされており着実に進化をしています。

これの次世代OSとなるのが「HarmonyOS NEXT」で、2023年8月に開催されたHUAWEI DEVELOPER CONFERENCE 2023で開発者向けに発表され、2024年11月26日に搭載スマートフォン「Mate 70」シリーズが発表されました。

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AndroidフリーになったNEXTが登場

HarmonyOS NEXTは、ASOPから完全に独立したOSです。Androidアプリの動作はサポートせず、HUAWEIのエコシステムに焦点を当てたOSです。

HarmonyOS NEXTに搭載されるカーネルは、Linuxカーネルではなく、完全に独立したものでHUAWEIが独自開発したものです。これは、オープンソースのOpenHarmonyがベースとなっており軽量かつ柔軟な設計が特徴です。OpenHarmonyは、中国政府登録の非営利団体のOpenAtom Foundationへ、HUAWEIによってソースコードが寄贈されたプロジェクトです。

HarmonyOS NEXTのアプリは、Huawei Arkコンパイラを使ってコンパイルされたバイナリがデバイス上で実行されます。Huawei Arkは開発段階でコンパイルされるので、デバイス上でのインタプリタを必要としません。昔ながらのスタイルに戻ったと表現するのが分かりやすいかもしれません。

AndroidがMIPSやx86でも動作したころは価値がありましたが、今はARMでしか動作しないので、デバイスのインタプリタでアプリを実行するのは効率の良い方法ではありません。事実、パフォーマンスの向上を大々的に謳っています。

How Huawei's Ark Compiler May Improve Android App Performance

先のMate 70シリーズは、搭載SoCが明らかになっていませんが、ARM系のKirin 9100ではないかと言われています。今後登場するデバイスもARMが採用されることを考えれば、デバイスのインタプリタでアプリを実行するのは不効率です。また、この方向性はHUAWEI自身がコントロールできるので、独自開発OSのメリットを活かした舵取りです。

真の第3のOS

「第3のOS」というキーワードを聞く時期がありました。これを冠にしていたOSと言えば、Firefox OSやwebOS、Sailfish OSなどが上げられます。

HarmonyOSも第3のOSと呼べる存在ですが、先に挙げたOSとの違いは、2024年6月の時点で約9億台のデバイスが動作しているところです。また、中国の市場シェアは17%で、iOSを上まって2位です。

独自OSのHarmonyOS NEXTは、こうした資産を引き継ぐので、グローバル展開することになれば、本当にAndroidとiOS以外の選択肢となる可能性が考えられます。

中華料理以外、世界に広がる中国製を筆者は知りませんが、HarmonyOS NEXTは、中華料理に続く存在になるのかもしれません。

今週は、このあたりで、また来週。

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