イラストでわかる! Blenderの基礎知識

Blenderで設定した物理演算をベイクしてみよう

本連載ではBlenderの基本的な知識、機能についてイラストを交えながら紹介しています。第 49回は、Blenderに用意されている物理演算を設定したあとに行うベイクに関する設定方法について学んでいきます。

ベイクとは

ベイクとは、物理演算の計算結果を保存することを指します。物理演算を設定した際はまだ、計算結果はきちんと保存されていません。そのため、物理演算の設定を変更すると、いままで設定していた物理演算の結果はなくなってしまいます。

そこで、設定した物理演算の結果を保存するために、ベイクを行うのです。また、ベイクを行い結果を保存することで、アニメーションを再生したときに1から計算して結果を表示するのではなく、保存したものを再生することになるため、動きが軽くなるメリットもあります。

ベイクする元の物理演算を設定しよう

まずは、ベイクをするためにオブジェクトに物理演算を設定しましょう。今回は、オブジェクトが落下し、坂を転がるような動きをつけます。ShiftAで表示されるメニューから、⁠UV球][立方体]を配置します。

次に、立方体とUV球の大きさや配置を調整して、坂をUV球が転がるような配置にします。

オブジェクトの配置ができたら、各オブジェクトを選択して、⁠⁠物理演算プロパティ]から[リジッドボディ]でアクティブ/パッシブを設定します。

これで、物理演算の設定は完了です。Spaceを押してアニメーションを再生すると、UV球が坂に衝突して、転がっていく動きが再生されます。

ベイクの設定をしてみよう

物理演算の設定ができたので、最後に、ベイクの作業を行っていきましょう。

UV球を[オブジェクトモード]で選択し、画面上部にある[オブジェクト]から[リジッドボディ][キーフレームにベイク]を選択します。すると、どのフレームまでベイクをするかウィンドウが表示されるので、ベイクしたい範囲を数字で入力しましょう。

例えば「1」から「100」まで指定すると、1フレーム目から100フレーム目までのみ物理演算の結果が保存されます。100フレーム以降は保存されないので、物理演算の再現もされません。

以上の方法で、物理演算をベイクすることができました。

ただ、今回のやり方は[リジッドボディ]を適用させている場合です。ソフトボディやクロスといった他の物理演算を選択している場合は、別の方法でベイクを行います。といっても難しくはなく、⁠物理演算プロパティ]内に[キャッシュ]という項目があるので、⁠シュミレーション開始][終了]にベイクしたい範囲の数字を入力し、⁠ベイク]をクリックするだけです。

そうすることで、物理演算をベイクすることができます。


今回は、物理演算をベイクする方法について見ていきました。次回は、Blender内で用意されている物理演算の「クイックエフェクト」について見ていく予定です。次回もよろしくお願いします!

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