Googleは、Googleスプレッドシートにおいて、セル内で直接AIに指示を出し、スプレッドシート内の情報をもとにテキスト生成や要約、カテゴリ分けを行うAI関数の導入をGoogle WorkspaceやGoogle AIプランなどの加入者向けに提供していたが、これまでは英語のみでの提供だった。
そして2025年9月23日、日本語を含む7か国語でもAI関数の提供を始めることを発表した
- Generate data with AI function in Sheets now available in seven additional languages - Google Workspace Updates
- Generate data with Gemini in Google Sheets - Google Workspace Updates
- Use the AI function in Google Sheets - Google Docs Editors Help
Googleスプレッドシートのセル上で直接AI関数AI()
)
なお、プロンプトにデータやコンテキストを提供する場合には、出力品質を向上させるため、現在のスプレッドシートにデータを追加し、引数でその範囲を指定することを推奨している。

AI関数では、第一引数にプロンプト、必要に応じて第二引数にAIが参照するデータ範囲を指定する。そのあとそのセルにおいて
以下に、用途ごとのAI関数のコードサンプルを示す。
// 商品の広告文を生成する
=AI("Write a formal ad copy for the product. Cater copy to the objective and target audience", A2:C2)
// レビュワーへの返信メールを生成する
=AI("Create an email to the reviewer addressing specific items in their reviews.", A2:G2)
// 顧客フィードバックを1文で要約する
=AI("For the customer, write a one sentence summary of their feedback.", A2:D2)
// ペットシッターのオーナーとして顧客に2文でペットの滞在を面白く要約する
=AI("You are the owner of a pet sitting business. Write a 2 sentence summary for the customer about their pet’s last stay. Be a little funny.", F2)
// 顧客問い合わせをカテゴリに分類する
=AI("Categorize the customer inquiry as a compliment, exchange request, or return request.", C2)
// 顧客メールの感情分析を行う
=AI("Perform sentiment analysis on the emails sent by the customers to the barbershop.", C2)
また、複数の離れたセルの値をプロンプト内で連結してAI関数に渡すことも可能。これにより、必要な情報を柔軟に組み合わせてAIに指示できる。
// ホットソースのレビューを、商品名・材料・人気度を組み合わせて生成する
=AI("Write a review of the hot sauce "&A2&" using only the ingredients "&D2&" and the popularity "&E2&".", A2:D2)
// 顧客名・評価・コメントを組み合わせて主要テーマを抽出する
=AI("Find the major themes in the customer feedback of "&B2&" using the rating "&C2&" and comments: "&D2&".")
なお、テキストの生成のみに対応しており、計算はできない。以下は平均してもらうのに失敗した例

また、以下のような制約がある。
- 参照するデータは同一シート内に配置する必要があり、他のシートや外部データを参照できない。
- AI関数は他の関数の中で入れ子にして使うことができない。
- 一度に生成できるAI関数セルは最大200件までで、完了後に追加で生成できる。ただし短期および長期の生成制限があり、長期制限に達すると24時間待つ必要がある。
AI関数を使えるのは、Google WorkspaceのBusiness Standard/