Amazonの新製品が発表されました。スマートテレビの
Fire TV Stick 4K Selectは、国内で販売されることが決まっています。Amazonでは予約通知メールの登録開始が始まっており価格は7,980円です。
Amazon 新
Fire TV Stick 4K Selectは、4K解像度の出力に対応し、HDR10/
製品名にSelectと付く理由は、一部機能がセレクトされているところで、Dolby Vision規格のHDR再生機能とDolby Atmosには対応しません。他、ワイヤレス関連もWi-Fi 5、Bluetooth 5.
Vega OSを搭載するFire TV Stick 4K Selectとは
Fire TV Stick 4K Selectの注目は、これまでFire TVシリーズに使われていたFire OSに変わって、新OSのVega OSが搭載されているところです。
Fire OSはAndroidベースですが、Vega OSはLinuxベースのOSでAndroidのフレームワークに依存していないと言われています。軽量なところがポイントです。その証拠に、Fire TV Stick 4K Selectの搭載メモリは1GB RAMで、前世代の半分と言われています。他、高速動作もウリですが、これは実機を触ってみないと何とも言えません。
Amazonは
さらに、Alexa+対応が予定されています。
これはAlexaに生成AI機能を統合したものです。自然な会話や文脈に応じた操作、タスク代行などが可能になり、Prime会員は無料で利用出来ます。ただ、現状では米国のみの展開で国内展開はアナウンスされていないので、Alexaでの対応となるはずです。
Vega OSによる変化
Androidベースではなくなったので、いくつか変化が発生します。
1つは、アプリの互換性はなくなります。
アプリは、新たに開発することが求められており、React Nativeをフレームワークとして使用することが推奨とされています。
WebアプリをWebViewで動作させる手法もサポートされているので、React Nativeでないとダメということではありません。Amazonがガイドを公開しているので、気になる方はアクセスしてください。
Get started with Vega Developer Tools
また、Amazon Cloud App Programによるクラウドストリーミングを使うことで、クラウド上で実行された映像をVega OSデバイスへストリーミングして、互換性を担保する手法を準備しているという報道もあります。
Amazon’s Vega OS launch trick: cloud-streamed apps | The Verge
フレームワークの好みはあれど、Web技術がメインとなるので、多くの開発者にアプローチできるはずです。
もう1つは、アプリの配布とインストールが変わります。
これまでのようにAPKをサイドロードする手段は排除されて、アプリはAmazon Appstore経由での配布が基本です。多くの人たちにとって影響はないと思いますが、外部アプリをインストールしていたユーザやFire TV Stickを特殊な用途に使っていたユーザは柔軟性がなくなったと感じるはずです。
アプリ配布にAmazonの審査が入ります。
審査では、起動速度やUI応答性、メモリ使用量などが確認されて、基準を満たさないとリジェクトされる可能性があるようです。
今週は、このあたりで、また来週。