Googleは、Android 16をベースとしたWear OS 6をPixel Watch 2と3に対して配信を開始しました。Bluetooth/
Google Pixel Watch Update - October 2025 - Google Pixel Watch コミュニティ
初代のPixel Watchは、残念ながらアップデートの対象に含まれていません。初代は、2025年10月までアップデート提供保証期間とGoogleのサポートページに記載されていますが、初代Pixel Watchユーザの筆者は、次を検討するタイミングなのかもしれません。
Google Pixel Watch にソフトウェア アップデートが提供されるタイミング - ヘルプ
Material 3 Expressiveがメイントピック
Wear OS 6へのアップデートのおもな特徴は以下となっています。
- Material 3 Expressiveへの対応
- 一貫性のある常時オンの操作
- ウィジェットの改善
- ウォッチフェイスの機能強化
- バッテリ効率の改善
メイントピックは、Material 3 Expressiveへの対応です。
Pixel Watchの丸いディスプレイは、四角いディスプレイと比較すると表示効率が悪いのはご存知のとおりです。しかし、Material 3 Expressiveへの対応で、丸いディスプレイの特徴を活かしたデザインをまとっており、ディスプレイを見ればPixel Watchだと判断できる特徴を得ています。いくつか見ていきます。
新しいコンポーネントとして導入された
我々日本人から見れば、柿の種を食べているときに着想を得たのはないかと思うデザインですが、これまで活かされてなかった画面の下側スペースを有効に使っています。また、ボタンが大きく表示されているので、対象の操作面積が増えて操作もしやすくなりました。
丸いディスプレイを逆手に取った特徴的なデザインで、操作性が犠牲になっておらず素晴らしいアイデアです。

もう1つ
丸いディスプレイでのリスト表示は、スペースの都合で上下のコンテンツの端が見切れます。
TransformingLazyColumnでは、コンテンツが画面に下にある時には折りたたまれて、中央にあるときはすべて表示されるギミックがあります。どうせ見切れてしまうのであれば、表示内容を限って見やすくするという考えなのかもしれません。
従来のリスト表示も、コンテンツが上下の端にある時に縮小表示されるギミックがありましたが、TransformingLazyColumnのほうがわかりやすくて、例として提示されている通知表示は随分見やすくなった印象を受けます。

watchOS 26ではLiquid Glassが採用されて、見た目の変化がありました。しかし、使い勝手が向上したという印象はありません。Pixel Watchは、丸いディスプレイという制約が良い方向に働き、特徴となるまでに昇華された印象を受けます。ゼロベースで
Wear OSを脱却した「TAG Heuer Connected E5」
TAG Heuer ConnectedではWear OS勢ではトップエンドです。
新発表された
TAG Heuer Connected Calibre E5
TAG Heuer OSは、ユーザ体験を自社主導で最適化したい意図があり、AndroidをベースのOSで社内開発されました。Material 3 ExpressiveがWear OS 6で導入されたことでユーザ体験が向上しましたが、TAG Heuerの目指す方向性とは一致していないのは、前作のE4シリーズからも感じました。
Webに公開されているユーザガイドを眺める限り、何か光るものを感じることはなかったのですが、スイスの腕時計メーカが考える、スマートウォッチのユーザ体験がどういったものなのか今後の進化が気になります。
ユーザガイド - TAG Heuer Connected Calibre E5
今週は、このあたりで、また来週。