10月21日、Samsung ElectronicsがXRヘッドセット
Introducing Galaxy XR: Opening New Worlds – Samsung Global Newsroom
Android XRは、AIアシスタントの
操作は音声や視線、ジェスチャーなどを使います。本体には、それらを下支えするデバイスが搭載されているので取り上げていきます。
まず、ユーザが見ているものは、ワールドトラッキング用の6基のカメラで把握します。周囲の状況は、2基のパススルーカメラを使い、ユーザの視線は4基のアイトラッキングセンサーで把握します。
また、ユーザの会話や周囲の音は、6基のマイクで把握をします。
このマイクの搭載位置は公表されていませんが、ビームフォーミングとノイズリダクションに対応し、利用シーンに応じて音声入力の検出度合いを高めます。
ユーザ操作や周囲を表示するディスプレイは、片目、4K 解像度
ディスプレイのリフレッシュレートは、最大で90Hzです。最大と表現されるのは、通常は72Hzで駆動されて、要求に応じて90Hzとなるためです。
視野角は、水平109°、垂直100°です。人の平均的な全視野は、水平200°、垂直130°なので、人の全視野には及びませんが、中心から周囲の重要な視野領域をカバーしているので、現実との違和感は少ない設計になっています。
重さは本体が545gで、これに302gの外部バッテリが加わります。
本体とバッテリはケーブルで接続されます。バッテリの駆動時間は、通常利用で2時間、動作視聴で最大2.
高いアプリ互換性が魅力
Galaxy XRに搭載されているAndroid XRは、Android 14がベースとなる派生OSなので、既存アプリはスマホかタブレットのユーザインタフェースで利用できます。また、空間上のパネルとして複数表示ができます。
Web系のPWAも、Chromiumベースのブラウザが搭載されるので、高い互換性を持っています。WebXR 標準をフルサポートしており、AR/
ただし、ハードウェアに依存するアプリは制限があります。
たとえば、GPSが省かれているので、これを使うアプリは機能制限があります。他、カメラもパススルー映像のために使われるものだけなので、機能制限が発生します。
YouTubeやChrome、Gmail、Google MeetなどGoogle純正アプリはすでに最適化されているので、買ってから�直ぐ困るようなことはありません。アプリ開発者は、Jetpack XR SDKで既存アプリをXR化することで、空間配置や深度追加が可能です。
Android XRは最後発だけに、Apple Vision ProやMeta Quest 3と比較すると、既存のAndroidアプリとの互換性が高く、これらを最大限活かせる設計になっているのは特徴です。これは、度がすぎるとプラットフォームに最適化されたアプリが登場する妨げになるので、今後の動きに注目していく必要があります。
これなら買える? まだ高い?
価格は1799.
どこでも言われる話ですが、Apple Vision Proが59万9,800円で約60万円なので、半分の価格設定となっています。これであれば、購入できると考えるか、それとも、まだ高いと考えるかは置かれている状況次第ですが、気軽に試してみようと考える価格設定でないことは間違いありません。Galaxy Z Fold 7とほぼ同価格と考えると、なかなか悩ましい存在としてみることもできます。
Apple Vision Proと比較すると、十分使えるレベルのGeminiがシステムレベルで統合されていることが差別化の要因となりそうです。たとえば、カメラで見ているものを踏まえて上で、Geminiに問いかけて、問題解決や回答を得ると言ったことは、Galaxy XRでは意識することなくできます。
ただし、ゴーグルを着けないとこの体験が成立しないのが難点で、今のところは、痛し痒しと言ったところなのかもしれません。
今週は、このあたりで、また来週。
