Cursor 2.0リリース⁠マルチエージェントに対応⁠エージェント型コーディングモデルComposerを導入

Anysphereは2025年10月29日、同社が開発するAIコードエディタCursorの新バージョンCursor 2.0をリリースした。

Cursor 2.0ではマルチエージェントを管理できるようになった。1つのプロンプトで最大8つのエージェントを並列実行できる。サイドバーからエージェントを確認でき、複数のエージェントが生成するファイルの競合を防ぐためGitワークツリーまたはリモートマシンを使用し、各エージェントはコードベースの独立したコピー内で動作する。

マルチエージェントの動作

また、独自のエージェント型コーディングモデル「Composer」が新たに提供される。同社によると、Composerは同等のインテリジェントモデルと比較して4倍高速に動作するという。

Composerの選択メニュー

Cursor 2.0のその他の主な改良点は以下の通り。

エージェントブラウザの一般提供
バージョン1.7でベータ版としてリリースされたエージェント向けブラウザが一般提供された。
コードレビュー表示の改善
エージェントから複数のファイルにわたるすべての変更を、個々のファイル間を移動することなく簡単に確認できるようになった。
サンドボックス化されたターミナルの一般提供
1.7でベータ版リリースのサンドボックス化されたターミナルがmacOS向けに一般リリースとなった。macOS上でエージェントコマンドがデフォルトでセキュアサンドボックス内で実行される。
チーム向け機能の追加
ダッシュボードでチーム用のカスタムコマンドとルールを定義できるようになった。この定義はローカルに保存することなくチームメンバー全員に自動的に適用され、チーム管理者が一元管理できる。合わせてカスタムルール、コマンド、プロンプトをチーム全体で共有できるようになった。
音声モード
内蔵の音声テキスト変換機能を使用して、音声でエージェントを操作できる。また設定でカスタムキーワードを定義して、エージェントを実行開始することもできる。
パフォーマンスの向上
Cursorでは言語固有の機能にLanguage Server Protocols(LSP)を使用しているが、すべての言語においてLSPの読み込みと使用のパフォーマンスを大幅に向上した。エージェントの操作や差分表示の際に特に顕著とのこと。またPythonおよびTypeScriptのLSPは、動的に設定されるメモリ制限が高い大規模プロジェクトにおいてデフォルトで高速化された。さらにいくつかのメモリリークを修正して全体的なメモリ使用量を改善。
バックグラウンドでプランモード動作
1つのモデルでプランを作成し、別のモデルでプランを構築できる。プランをフォアグラウンドまたはバックグラウンドで構築するか、複数のエージェントでプランを構築して複数のプランを確認することも可能。
プロンプトUIの改善
ファイルとディレクトリがインライン表示されるようになった。また、タグ付きコンテキストによるコピー/ペーストのプロンプトも改善。

詳しくはCursor 2.0のChangelogを参照。

Cursor 2.0はmacOS、Windows、Linuxをサポート、ダウンロード、入手はCursorダウンロードページから。また利用料金はPricingのページを参照。

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