Blender 5.0リリース ―カラーマネジメント⁠レンダリング⁠パフォーマンスなど大幅に強化

Blender開発チームは2025年11月18日、Blenderの最新バージョンBlender 5.0をリリースした。

Blenderは静止画と動画を扱うことができる高機能なオープンソースの3DCGソフトウェア。Blender 5.0はカラーマネジメントが大幅に機能アップされ、画像と動画の両方でHDRと広色域カラーを表示およびエクスポートできるようになり、ACES 1.3/2.0ワークフローをサポート。このほか以下のような多くの新機能が追加された。

  • スカイテクスチャノードが多重散乱をサポート
  • 「昼と夜」の設定が容易に:1つのパラメータをアニメーションさせるだけで夕焼けのシーンを瞬時に生成
  • 新しい放射状タイリングノードで丸い角を含むシェイプやタイリングを作成可能
  • マルチ解像度モディファイアを使用したメッシュのベイク処理を大幅に改善
  • シェーディングノードがジオメトリノードと同様にリピートゾーンをサポート
  • レンダリング機能の強化:偏りのないスムーズなヌル散乱ボリュームレンダリングアルゴリズムがデフォルトに
  • 複数の反射を伴うより正確なランダムウォークサブサーフェススキャタリングアルゴリズムを導入
  • サブディビジョンサーフェスモディファイアで適応型細分化が試験的な機能から常時利用可能に
  • すべてのバックエンドでマテリアルのコンパイル速度が大幅に向上:NVIDIAとVulkanを使用した構成で最大4倍の速度向上が期待できる
  • 新しくアップデートされたMatCapsにより暗い表面でのシェーディング品質と可読性が向上
  • コンポジターに新しいアセットシェルフが搭載、たとえばレンズの色収差によって生じる色ずれをシミュレート可能に
  • グリースペンシルのストロークでポイントごとに異なる角の種類(フラット/シャープ/ラウンド)を設定できるように
  • ビデオシーケンサーの機能が幅広く統合:①プロパティがプロパティエディタに表示、②シーケンサーに別のシーンを選択できるマルチシーンワークフローが可能に、③スライドまたはスリップするストリップはデフォルトでコンテンツの境界に固定されるように、④新しい再生コントロールは秒またはフレーム単位で時間をスキップできる新しい「デルタによるジャンプ」オペレーターが搭載
  • UV同期機能を全面的に刷新、デフォルトで有効に
  • Blender拡張機能が大幅に追加され、700種類以上の無料アドオンとテーマが利用可能に

Blender 5.0はWindows、macOS(Apple Silicon⁠⁠、Linuxで動作し、インストーラなどのパッケージはblender.orgのダウンロードページから入手できる。

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