WindowsでMCPネイティブサポートのパブリックプレビューを開始 ―ファイルエクスプローラーとシステム設定の組み込みエージェントコネクタも公開

Microsoftは2025年11月18日、テクノロジーイベント「Ignite 2025」にて、WindowsでMCP(Model Context Protocol)のネイティブ サポートをパブリックプレビューとして開始したことを発表した。

この機能は2025年5月に「MCP on Windows」として発表されていたもの。開発者はMCPサーバーを構築して利用するアプリの機能を「エージェントコネクタ(agent connectors⁠⁠」として公開し、Windowsオンデバイスレジストリ(Windows on-device registry:ODR)に登録することで、エージェントがアプリ機能を利用することが可能となる。

エージェントコネクタは、エージェントが接続することで新しいスキルを習得し、ユーザーに代わってタスクを実行できるエージェント対応のMCPサーバーとして機能する。エージェントはWindowsオンデバイスレジストリを介して、これらのツールや他のエージェントを検出し接続できる。

接続可能なのはWindows組み込みのエージェントコネクタだけでなく、開発者コミュニティが提供するローカルおよびリモートのコネクタも含まれる。開発者はリモートエンドポイントをオンデバイスレジストリに登録することで、ローカルエージェントコネクタと同様に、互換性のあるエージェントから検出できる。リモートエージェントコネクタのサポートにより、開発者はクラウドベースのMCPサーバーをWindowsのデバイス上のレジストリに登録し、アプリの機能をエージェントに公開できる。

エージェントコネクタの構築と登録を開始する方法は以下のドキュメントを参照。

エージェントコネクタのパッケージ化と登録については以下から。

エージェントコネクタへの接続、一覧表示、操作については、以下のドキュメントを参照。

ファイルエクスプローラーとシステム設定用のWindows組み込みエージェントコネクタをパブリックプレビュー

あわせて、Windowsに組み込まれる2つのエージェントコネクタのパブリックプレビューが発表された。これらはWindowsオンデバイスレジストリから利用可能で、エージェントがユーザーに代わってこれらのコネクタを活用し、タスクを完了することができる。

ファイルエクスプローラーコネクタ(File Explorer Connector)
ユーザーのデバイス上のローカルファイルを管理、整理、取得できるエージェントコネクタ。Copilot+搭載PCでは、このコネクタは自然言語検索も実行し、説明、コンテンツ、メタデータに基づいて正確なファイルを検索できる。画像分類に基づく拡張検索も可能。
システム設定コネクタ(System Settings Connector)
Windowsのシステム設定(ライトモードからダークモードへの変更や問題のトラブルシューティングなど)を操作できるエージェントコネクタ。ユーザーによる完全な制御下で調整する際に利用可能。

MicrosoftはClaudeがファイルエクスプローラーコネクタを使ってファイルエクスプローラーに接続してドキュメントを収集、概要やレポートを生成するデモを公開している。

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