GoogleがChromeOSを置き換える、Androidベースの新しいOSを準備しているとAndroid Authorityが伝えています。
Google's new 'Aluminium OS' project brings Android to PC
現状のChromeOSは、主にクラムシェル型ノートPCに搭載されています。ときどき、利用しているユーザは見かけるものの、汎用OSとしてはWindowsやmacOSに続く3番目以下の存在です。一時は、タブレットに搭載されたこともありましたが、これはうまくいかずiPadの足元にも及ばないものでした。
開発リソースを効率的に使い、こうした状況を打開するために、今年7月にChromeOSとAndroidを単一プラットホームに統合する予定と語られており、Androidのカーネルやフレームワークの一部を利用してChromeOSを開発する方針を発表しています。
もう1つ、AndroidをPC向けとして利用する計画を、今年9月のSnapdragon Summitの基調講演で発表しています。最近見かけることはなくなりましたが、デスクトップ用としてChromeOSの利用も提案されていたこともありましたが、これも鳴かず飛ばずでした。
唯一、GIGAスクール構想では、ChromeOS搭載のデバイスが多数採用されており、2025年のシェアは60%以上で、学校では最も利用されているOSです。
このように、使われている場所では使われているという存在で、機会がないと見られないのがChromeOSと言えます。
筆者もフルブラウザとキーボードが使えるのをメリットに感じて、ChromeBookを常用していた頃がありましたが、タブレットで利用するブラウザが、PCと遜色ない使い勝手までに進化し始めたので利用するのを止めてしまいました。もう一度、使ってみたいかと聞かれれば
Aluminium OSとは
突如として登場した
先の求人広告には
冒頭のAndroid Authorityの記事に掲載されている求人広告のスクリーンショットからは、勤務地が台北であることも確認できます。これから推測するに、Aluminium OSの開発だけでなく、これが搭載されるデバイスも同時に開発されていると考えられます。他
このように、GoogleがChromeOSとAndroidを統合して、ラップトップ、デタッチャブル、タブレット、ボックス型などで動作するOSを提供しようと考えているのは間違いなさそうです。Googleは、自社でコントロールできる汎用OSを持たないので、Aluminium OSの成功は悲願のはずです。
詳しい情報がほとんどありません
多くのニュースメディアで取り上げられているように、2026年にリリースされるとなれば、Android 17がベースとなるはずです。となれば、早くてもリリースは夏以降、晩秋になると考えられます。
また、AndroidはARMに最適化されているので、x86のハードウェアでは動作しない可能性も考えられます。となれば、デスクトップの分野では、ユーザは新しいハードウェアを購入する必要があり、Windowsの代わりに使うことも高いハードルとなります。最も使われているChromeBookも、搭載のChromeOSは当面このままで、新しいハードウェアから、徐々にAluminium OSに切り替わることになるはずです。
新OSの話が出ると、華々しく取り上げられることが多くありますが、Aluminium OSに関しては、気が付けば、もしくは、Androidのバリエーションの1つとして認知されていくのかもしれません。
今週は、このあたりで、また来週。
