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Android 16 QPR3がリリース⁠そろそろ17の背中も見えてきた

12月18日、GoogleはPixelシリーズ向けに「Android 16 QPR3 Beta 1」の配信を開始しました。

これは、四半期ごとにリリースされるアップデートのベータ版で、今回のQPR3は、2026年3月に予定されている「Pixel Drop」となる予定です。対象のデバイスは、Pixel 6シリーズ以降となっています。

変更点は以下のようになっています。

  1. 安定性と品質の改善
  2. セキュリティと内部構造の調整
  3. UIとユーザ体験の調整

QPR2は、UIが変更されてアップデート後の変化がわかりやすかったのですが、QPR3は、安定性の確保を重視したアップデートとなっており、変化がわかりづらくなっています。QPR1で新機能の追加、QPR2で調整、QPR3で安定性の確保という流れです。

小粒ながら追加された便利機能

とは言え、小粒ながら使い勝手の良くなる新機能が、いくつか追加されているのでご紹介します。

まずは、ライト点灯中の明るさを、スライダーで調整する機能が追加されています。たとえば、ベッドサイドで探し物をする際にライトを使う想定だと、爆光では一緒に寝ている家族が眼を覚ます可能性があります。今回の新機能で、光量を調整して薄い灯りにできるので使いやすくなります。

ホーム画面のスナップショット ウィジェットが削除可能になりました。

Pixelのホーム画面には、Googleサービスのアクティビティに基づいて情報表示する、スナップショット ウィジェットが表示されます。

これ自体は便利ですが、機能を無効にしても時計が表示された状態となりホーム画面の一部を占有し続けます。QPR3では、スナップショット ウィジェットを完全削除できます。これに魅力を感じない方にとっては、占有していたスペースを有効活用できます。

位置情報を使用するアプリの表示がわかりやすくなりました。

アプリが位置情報を使用していると、ステータスバーに青色のピンアイコンが表示されて、これをタップとするダイアログが表示されて、位置情報を使用しているアイコン名が確認できます。これまでもアイコンは表示されていましたが、どのアプリが位置情報を使用しているか確認できませんでした。

Pixel 10シリーズはゲームに弱い端末を返上か?

他、QPR3では、Pixel 10シリーズのGPUドライバが1.602.400から1.634.2906へ更新されているとAndroid Authorityが報じています。

Pixel 10 finally gets its long-promised GPU driver upgrade

このドライバは、Imaginationが8月にリリースしたものと同じで、Android 16との互換性確保とVulkan 1.4の対応により、グラフィック負荷の高いゲームやアプリで高いパフォーマンスを発揮することが期待できます。

これまで「Pixel 10シリーズのGPUは、本来の性能を発揮しない」と指摘する情報を目にしています。現に、GeekbenchのGPUスコアが振るわず、Pixel 9 Proの結果を100とすると4割程度の結果になっているとの記事を公開しているサイトがあります。また、⁠一部3D表示が意図しない状態になる現象を確認した」と公表していたり、スペック要件を満たさないとして、PowerVR搭載の端末を非対応機種にしているゲームもあります。

こうした状況もあってPixel 10シリーズは、ゲームに弱い端末と評価されることがありましたが、QPR3のドライバアップデートで。それを覆す可能性もあります。どうなるか見てみましょう。

ぼんやり見えた?Android 17の姿

Android 16を土台として、QPR1、QPR2、QPR3と機能追加が進んでおり、OS全体をアップデートすることなく、部分的にアップデートできる構造になっていることが、これまでの流れで見て取れます。これを前提に考えれば、Android 17は仰々しくOSをアップデートするのではなく、一旦、土台となるOSをリリースしたあと、順次新機能をリリースする可能性も考えられます。

Android 17としてのリリースは、話題性の面で必要になると考えられますが、複雑化するOSを一度のリリースで済ませるのは、コストが高いのでこうしたリリース方法をとるのかもしれません。

今週は、このあたりで、また来週。

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