FreeBSD 15.0リリース ―pkgツールベースのインストール/アップデート方式を採用へ

FreeBSD Projectは2025年12月2日、FreeBSDの最新リリース版FreeBSD 15.0-RELEASEを公開した。

FreeBSD 15.0ではベースシステムのインストールと管理のために、pkgパッケージマネージャを用いた新しい方法が導入された。この方式は「pkgbase」と呼ばれており、ベースシステムはFreeBSD-baseリポジトリからパッケージセットとしてインストールされる。インストールされたシステムはpkgツールによって完全に管理される。

pkgbaseは、FreeBSD 16以降でデフォルトのインストール方法として、すべてのVMイメージとパブリッククラウドに公開されているイメージで使用されることになる。FreeBSD 15.0では、pkgbaseはテクノロジープレビューとして提供されており、将来のリリースで基本システムのインストールとアップグレードを管理するための標準的な方法になると期待されている。

なお,従来のfreebsd-updateを用いたインストール/アップデート方式はFreeBSD 15.0で使用することができ、FreeBSD 15 stableブランチの存続する間はfreebsd-updateのサポートと共に継続されるが、ディストリビューションセットに対するサポートはFreeBSD 16で廃止される予定。

FreeBSD 15.0のこのほかの主な特徴は以下の通り。

  • FreeBSD 15.0リリース成果物 ―インストールイメージ、VM イメージなど― はすべてroot権限を必要とせずに生成できる。
  • FreeBSDにLinuxのようなネイティブinotify実装が追加、ディレクトリ監視とソフトウェアの移植が容易になった。
  • OpenZFSが2.4.0-rc4にアップグレード。
  • OpenSSLは最新のLTS(長期サポート)バージョン3.5.4にアップグレード。このバージョンにはQUICのサポートと標準化された量子耐性アルゴリズムであるML-KEM、ML-DSA、SLH-DSAが含まれる。
  • OpenSSHが10.0p2 アップグレードされ、デフォルトで量子耐性鍵共有がサポートされるようになった。

FreeBSD 15.0-RELEASEの入手はFreeBSD ProjectのRelease Informationページから。

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