Googleが提供する「NotebookLM」は2025年12月20日、Gemini 3を基盤として構築されたものになったことを正式に発表した。これにより、推論能力や、画像などのマルチモーダルに対する理解力が大幅に向上したという。

プランの違いによるNotebookLMの機能制限・利用制限についてはヘルプを参照のこと。なおNotebookLMは12月12日、Google AI Ultraプランに正式に加わっている。

以下、直近で発表されたNotebookLMの新機能についても紹介する。

12月19日、Geminiアプリにノートブックを直接添付できるようになった。これにより、「⁠複数のノートブックを組み合わせ」「⁠ノートブックから着想を得た画像やアプリの生成」「⁠オンライン調査を活用した既存のノートブックの拡張」などができるとしている。

使い方は、Geminiアプリのプロンプト入力欄左下の＋ボタンから「NotebookLM」を選び、追加したいノートブックを選択する。

12月19日、NotebookLMにデータテーブル機能を追加したことも発表した。データテーブルは、ソースを整理・構造化された表に統合して表示できる機能。さらにGoogleスプレッドシートにエクスポート（出力）できるようになっている。

たとえば、以下の用途に利用できるとしている。

• 会議の議事録を、担当者と優先度別に分類した、整理されたアクションアイテムの表に変換する。あるいは、価格と戦略を分析した競合他社の比較表を作成する。
• 複数の論文にわたる臨床試験の結果を統合し、研究年、サンプル数、統計を追跡する。
• 日付、主要な数値、結果別に整理された歴史的出来事の学習表を使って、試験対策に役立てる。
• 旅行先、最適な時期、推定費用を比較して、旅行を計画する。

使い方は、Studioパネルで「データテーブル」ボタンを押すだけで、データテーブルが作成できる（カスタマイズした指示をおこなって生成することも可能⁠）⁠。Googleスプレッドシートへのエクスポートは、作成したデータテーブルのメニューから選択する。

なお、NotebookLMで作成した「メモ」や「レポート」もGoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートにエクスポートできるようになっている。

データテーブル機能は現時点でProおよびUltraユーザー向けに展開しており、無料ユーザー含むすべてのユーザーには今後数週間以内に提供予定。

12月18日、「⁠スライド資料」を作成する機能がStudioパネルの出力のうち、2番目に人気になったとして、「⁠既存のスライドを洗練する」「⁠絵本」「⁠クリエイティブなブレインストーミング」といった活用事例を紹介した。

12月16日には以下のブログを公開し、Gemini 3の画像生成モデルであるNano Banana ProとNotebookLMのクリエイティブエージェントにより、調査→構成→デザインまでを1つの流れとして考えてスライドを作成できることを紹介している。

• 8 ways to make the most out of Slide Decks in NotebookLM - Google Blog

ブログでは以下の事例を取り上げている。

• Deep Researchの結果をスライド化：文章量の多い調査レポートをデッキに変換し、要点やつながり（比喩・関連）を見つける。
• ラフメモ／走り書きから生成：NotebookLM内のメモやGoogleスライドの下書き、手書きメモ等をソースにして一気にデッキ化する。
• アイデア出し：手元のソースを起点に、新規企画やコンセプト探索、プレゼン資料の叩き台を作る。
• ブランドに準拠する：ブランドブックやスタイルガイドを添付し、配色・トーン・レイアウトを基準に合わせる。
• 図解で理解を速くする：数字や概念を可視化して表現し、難しい内容を説明可能な形に落とし込む。
• 長文をストーリーブック化：長い文書や複数記事、書籍レベルの内容を章立て＋ビジュアルで読める物語形式へ変換する。
• 写真からレシピブック：写真（＋メモ）を組み合わせ、体裁の整ったレシピガイドにまとめる。
• 好みのスタイルで計画を整理：黒板風など任意スタイルを指定し、手順や計画をスライドにする。

スライド資料の長さの設定は2種類（短め／デフォルト）だが、Ultraユーザーはより長いスライド資料が生成可能になっているという。

また現在Ultraユーザーは、インフォグラフィックとスライド資料（今後、動画解説も予定）からウォーターマークを削除するオプションがある。

12月17日、NotebookLMのチャット履歴が、モバイルとウェブの全ユーザーに正式に展開されたことを案内した。チャットの履歴が残るようになったことで、過去の会話を参照したり、続行したりできるようになった。また、いつでもチャット履歴は削除できる。共有ノートブックでは、自分のチャットは自分自身にのみ表示されるとのこと。