まるごと図解シリーズ最新 XMLがわかる
2000年8月4日紙版発売
池田実,小野寺尚希 著
A5判/272ページ
定価2,178円(本体1,980円+税10%)
ISBN 4-7741-1065-5
書籍の概要
この本の概要
人とアプリケーションの両方が理解し処理できる汎用のデータ記述言語XML(eXtensible Markup Language)は,次世代のインターネット標準フォーマットとして最も注目を浴びています。本書はXMLをわかりやすく解説した入門書です。
こんな方におすすめ
- 仕事でXMLを使おうとしている方
- XMLとは何か知りたい方
目次
1章 XML入門
- 1・1 はじまりは,SGML
- ・互換性がなく相互利用が難しい電子文書
- ・世界共通の文書記述形式,SGMLの登場
- 1・2 HTMLの爆発的な広がり
- ・HTMLならすべてのブラウザで同じように表示できる
- ・HTMLは,まず「データありき」
- ・インターネットが巨大な情報ネットワークに
- 1・3 そしてXML
- ・HTMLの限界
- ・SGMLとHTMLの融合で生まれたXML
- 1・4 HTMLは情報の表示方法を指定する
- ・情報には内容や目的にあった入れ物が必要
- ・HTMLはタグで情報の表示方法を表現する
- ・タグはブラウザの表示を制御する
- 1・5 XMLの特徴〜情報の内容を表現できる
- ・XMLではタグで意味内容を表現できる
- ・HTMLでは内容検索ができない
- 1・6 XMLの特徴〜独自の処理を行うことができる
- ・ブラウザ内で処理を行い,それをもとにHTMLを作成できる
- 1・7 XMLの特徴〜自在にタグや相互関係を決めることができる
- ・HTMLはレディーメード,XMLはオーダーメード
- ・データ構造を定義するためのDTD
- コラム XHTMLのもたらすもの
2章 XMLの活用を探る
- 2・1 XMLで情報の流れが変わる
- ・収集された情報は,一度使ったら使い捨て状態
- ・共通フォーマットで記述すれば,相互利用が可能になる
- 2・2 XMLで情報検索・収拾の形が変わる
- ・キーワード検索は絞り込みに時間がかかる
- ・ショッピングモールではモール内の情報しか参照できない
- ・販売情報を共通のXMLで表現できれば,Webが巨大なネットワークになる
- ・XMLがなら複数サイトから同じ基準で情報をピックアップできる
- ・XML用の検索言語も
- 2・3 XMLはWebを利用したB to Bを実現する
- ・XMLならWebでB to Bが可能に
- ・試行プロジェクトも始まっている
- 2・4 XMLでWeb上のデータとコンピュータが連携する
- ・XMLではビジネスの基幹情報を簡単に表現できる
- ・Web間でのコンピュータ連携を可能にするDOM
- 2・5 プラットフォームやアプリケーションに依存しないデータ交換を実現
- ・パーサーを介してWebとアプリケーション間で情報をやりとりする
- ・プラットフォームやアプリケーションに依存しないデータ交換が可能に
- 2・6 XMLで各種システムのビジネス連携が可能に
- ・データ交換だけでなくさまざまな応用が可能
- ・XMLが異種のアプリケーションを結びつける
- 2・7 ビジネス活動とXML
- ・部分最適から全体最適へ
- ・情報システムや通信システムに求められるもの
- コラム XMLの応用仕様をめぐる動き
3章 XML文書の構成と文法概要
- 3・1 XML文書の構成はどうなっているか
- ・XML宣言
- ・XMLデータ
- ・DTD
- 3・2 整形式XMLと検証済みXML
- ・整形式XML文書
- ・検証済みXML文書
- 3・3 XML文書を表示して,検証するには
- ・XML文書を処理するのにXMLパーサーが必要
- ・XML文書を表示するためにはスタイル言語が必要
- ・ブラウザでXML文書を表示確認
- 3・4 XML宣言
- ・XMLバージョン
- ・文字コード
- 3・5 要素の記述方法
- ・XMLの基本単位,要素
- ・開始タグと終了タグは必ず対になっていること
- 3・6 ルート要素
- ・ルート要素は1文書にひとつだけ
- 3・7 階層構造の記述
- ・兄弟関係の記述
- ・親子関係の記述
- 3・8 属性
- ・属性と属性値
- ・ひとつのタグ内に同じ属性名を何度も使ってはいけない
- 3・9 空要素
- ・空要素
- 3・10 エンティティ参照
- ・要素内で<や>を文字として使うと,エラーが起きる
- ・エンティティ参照
- 3・11 文字参照
- ・文字参照
- ・文字参照の書き方
- 3・12 コメント
- ・コメントの記述方法
- ・コメントのいろいろな使い方
- 3・13 XML文書を作ってみよう〜その1 要素の抜き出しと構造化
- ・サンプル記事
- ・要素の抜き出し
- ・ツリー図の作成
- 3・14 XML文書を作ってみよう〜その2 XML化と表示確認
- ・XML化作業
- ・IE5.0での確認
- コラム URIとURL
4章 DTDの書き方入門
- 4・1 XMLで情報を階層化する
- ・情報をブロック分割し,関連情報ごとに分類
- ・XML文書ではタグで関連情報をグループ化
- ・データを表すタグとグループ化のためのタグ
- 4・2 DTDはXML文書の設計図である
- ・DTDとは
- ・DTDで宣言するもの
- ・DTDが必要なわけ
- 4・3 内部DTDと外部DTD
- ・内部DTD
- ・外部DTD
- ・外部DTDを使用するかどうかの指定
- 4・4 簡単なDTD
- 4・5 文書型宣言
- ・DTDとルート要素の指定
- 4・6 要素型宣言の基本
- ・要素を宣言する
- ・内容モデル
- ・文字データを持つ要素の宣言
- 4・7 要素型宣言の詳細
- ・要素の繰り返し
- ・空要素の定義
- ・任意の要素を子要素にする
- 4・8 属性リストの宣言
- ・属性を設定する
- ・属性を宣言する
- ・属性のデータ型
- ・省略指定
- ・暗黙値
- ・複数の属性指定
- 4・9 条件付セクションとCDATAセクション
- ・DTDの一部を切り替えて使用
- ・CDATAセクション
- 4・10 エンティティの利用
- ・エンティティとは
- ・文字列の置き換え
- ・DTD内での定義内容の置き換え
- ・外部ファイルを参照してXML文書に読み込む
- 4・11 解析対象外エンティティと記法宣言
- ・XMLが直接扱えないデータを扱う
- 4・12 処理命令
- 4・13 名前空間
- ・DTDが異なれば同じ要素名でも意味や用途が異なる
- ・重複する名前を利用環境で区別する
- 4・14 名前空間の指定方法
- ・名前空間の記述
- ・限定名前空間
- ・部分的なデフォルト名前空間
- ・属性の名前空間
- コラム XMLスキーマ
5章 XMLとアプリケーションの連携〜DOM
- 5・1 XMLとアプリケーションでデータを相互利用する
- ・XMLデータをアプリケーションで利用できるようにする
- ・既存のアプリケーションがそのまま活きる
- 5・2 XMLとパーサーでアプリケーションの連携が実現する
- ・サーバーサイドの利用
- ・クライアントサイドの利用
- 5・3 ツリー構造で表されるDOM
- ・目的のデータを探すには,順にたどっていかなければならない
- ・XMLデータをコンピュータの扱いやすい形に変形
- ・XMLデータからツリー構造データをメモリ上に作成
- ・DOMへのアクセス方法
- ・DOMは作成・変更が可能
- コラム SAX
6章 XMLを表示する
- 6・1 XMLとCSS
- ・CSSとXSLの違い
- ・CSSを用いてXML文書を表示する
- 6・2 XSLで何ができるか
- ・XSLは表示+アプリケーション処理
- ・XSLの仕様はどこにあるか
- 6・3 W3CのXSL規格
- ・XSLTとXSLの切り分け
- ・XSLTとXSL
- 6・4 IE5.0のXSLモデル
- ・IE5.0でのXSL
- ・サンプルXML文書
- 6・5 スタイルシートの参照とスタイルシート指定
- ・XML文書からのスタイルシート参照
- ・スタイルシート指定
- 6・6 テンプレート指定
- ・テンプレート指定
- ・すべての要素を取り出す指定
- ・特定の要素だけを取り出す指定
- 6・7 パターン
- ・パターンとパターンマッチング
- ・パターンで使う特殊記号
- ・繰り返し指定
- 6・8 より高度な条件指定
- ・より高度なパターン
- ・複雑な条件式の利用
- ・パターン指定の演算子
- 6・9 基本XMLの要素
- ・テンプレート
- ・繰り返しと条件分岐
- ・スクリプトの指定
- ・ブラウザ以外への出力,その他
7章 リンクとポインタ
- 7・1 HTMLでのリンク
- ・HTMLでのリンク
- ・別のファイルや場所にリンクする
- ・ファイルの特定の場所にリンクする
- 7・2 XLinkのリンク形式
- ・2種類のリンク形式
- ・単純リンク
- ・拡張リンク
- ・XMLのアンカー指定
- ・リンク情報を別ファイルに指定できる
- ・リンク情報に説明を付加できる
- ・リンク動作が複数ある
- 7・3 単純リンクの指定
- ・名前空間の指定
- ・リンクの種類
- ・リンク先
- ・リンクの説明
- ・リンクの役割
- ・リンク先の内容の表示方法
- ・リンクの起動タイミング
- 7・4 拡張リンクの指定
- ・拡張リンクの定義
- ・リンク先に識別名を付ける
- ・リンクに起点と終点を指定する
- 7・5 XPointer
- ・アンカー指定による固定的なリンク
- ・XPointerでは多彩な条件でリンク位置が指定できる
- ・XPointerではリンクの対象領域が指定できる
- 7・6 XPointerでのリンク位置指定
- ・リンク位置指定の基本
- 7・7 絶対位置の指定
- ・基準位置の指定
- 7・8 相対位置の指定
- ・相対位置指定での書式
- ・相対位置指定キーワード
- ・位置指定
- ・要素指定
- ・属性名と属性値指定
- 7・9 文字指定と範囲指定
- ・文字列パターンの指定
- ・範囲の指定
- コラム メタデータ
8章 XMLのアプリケーション
- 8・1 DTD共通化の意味するもの
- ・XMLの応用と深い関わりがあるDTD
- ・DTDの共通化はグローバルなビジネスにつながる
- 8・2 共通DTDの現状
- ・さまざまな分野で検討されている共通DTD
- ・世界は標準化に向かっている
- ・ローカルDTD
- 8・3 特定目的のXML〜その1 SMIL
- ・Web上でビデオや画像などを同期をとりながら再生
- 8・4 特定目的のXML〜その2 MathML
- ・数式を表現する
- 8・5 XMLをHTMLに埋め込んで活用する
- ・他の情報形式とXMLの共存
- ・XMLをメタデータとして挿入する
- ・パッケージングとしてのXML
- 8・6 XMLでのシステム構成
- ・クライアント側のアプリケーション
- ・サーバー側のアプリケーション
- 8・7 サーバーサイドアプリケーション
- ・サーバーサイドのアプリケーション開発
- ・XMLを利用するWebサーバーの構成
- 8・8 クライアントサイドアプリケーション
- ・ブラウザ
- ・プログラミング言語で開発するクライアントアプリケーション
- ・より進んだクライアントアプリケーションの構成
9章 XMLシステム構築ツール
- 9・1 XML表示ツール
- ・マイクロソフト社の「IE5.0」
- ・ネットスケープコミュニケーション社の「Netscape6」
- ・富士通研究所のXMLブラウザ「HyBrick v0.8」
- ・アプリックス社の組み込み用XMLブラウザ
- 9・2 文書管理関連のXMLツール
- ・XML文書作成から組み版まで
- ・RTF形式やSGML文書をXML文書へ変換
- ・XMLを利用した情報管理
- ・ワープロ,オフィスソフトなどもXMLに対応
- 9・3 アプリケーション開発ツール
- ・XML対応ツールにはどんなものがあるか
- ・スクリプト言語
- ・プログラミング言語
- ・ラッピングツール
- 9・4 データベース関連ツール
- ・XML対応データベース
- ・マッピングツール
- 9・5 アプリケーション連携ツール
- ・アプリケーション連携にも役立つマッピングツール
- ・一対一の連携から多対多の連携へ
- 9・6 XMLアプリケーション構築ツール
- ・XML応用のための機能を多数搭載
- 9・7 その他のツール
- ・DTDやスキーマの設計ツール
- ・XML入力・編集ツール
- ・フォームツール
10章 XMLの応用展開〜文書管理システム
- 10・1 XMLは作成・管理がしやすい
- ・文書作成が容易
- ・管理,検索,保存がしやすい
- 10・2 XMLはさまざまな形へ変換しやすい
- ・タグで切り出されたデータを変換
- ・Perlを使った文書管理
- ・Perlでの処理のポイント
- ・DOMを使ったタグの切り出し
- 10・3 Web作成にXMLを活用する
- ・1076校が参加する学校ネット
- ・まいうぃるのシステム概要
- 10・4 ニュースコンテンツをXMLフォーマットで
- ・ニュース配信情報の標準化
- ・SGMLフォーマットからXMLフォーマットへ
- ・ニュース記述のためのオープンフォーマット,NewsML
- 10・5 学習教材をXMLを利用して保存
- ・AOYAMA Cyber Campus(ACC)プロジェクト
- ・プロジェクトの概要
- ・XMLデータの流れ
- 10・6 デジタル放送コンテンツの作成
- ・XHTMLがベースになったBML
- ・BMLオーサリングから放送までの流れ
11章 XMLの応用展開〜EC&B to B
- 11・1 XMLで複数のWebサイトが連携する
- ・現在のWebでは提供された情報を表示するだけ
- ・複数のWebサイトから,利用者の望む形での情報入手が可能に
- ・収集した情報を,必要な場所へ自動的にメール送信
- ・利用者の望む形での検索が可能に
- 11・2 ビジネスプロセスでの連携
- ・仲介者的なWebサービス
- 11・3 情報システムとWebの統合
- ・システムごとに同じ書類を何度も入力しなおすという現状
- ・バックエンドとWebでダイレクト処理を実現
- 11・4 ビジネスオートメーション
- ・XMLを利用した複数システム間でのデータ共有
- 11・5 企業間EC実現のモデルmySAP.comとDell
- ・SAP社のアプローチ
- ・Dell社のコーポレーション
- 11・6 製造業でのXML活用モデル
- ・製造会社とサブライアの関係
- ・リアルタイム資材手配
- ・サプライ間合せ,回答
- ・ブラウザのビジネス活用
- ・ビジネスプロセスでの連携
索引
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