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補足情報
特定環境でのご注意
Windows 98、Meでの環境変数用メモリ領域の不足とその対策について問題点
Windows 98、Windows Meをご使用の場合、環境変数用メモリ領域はデフォルトの1,440バイト(純粋のMS-DOSでは256バイト)バイトとなります。このため、少しでも複雑な環境変数を設定すると設定内容を正しく格納しきれず、パス設定が無効になることがあります。その場合、特にエラーメッセージや警告らしきものは出ません。
対策
CONFIG.SYSファイルに次のような「コマンドプロセッサの設定」を追加すれば、環境変数用メモリ領域をユーザーが指定したサイズだけ追加することができます。
【CONFIG.SYSファイルのコマンドプロセッサ設定】
SHELL=C:\WINDOWS\COMMAND.COM C:\WINDOWS\ /P /E:16384 ← 環境変数用メモリ領域を16384バイト追加設定する
解説
上記「SHELL= …」の記述は「コマンドプロセッサの設定」と呼ばれるもので、標準外のコマンドプロセッサを任意のディレクトリから起動できるようにするための設定です。コマンドプロセッサの設定では、末尾の「/E:」に続けて追加するバイトサイズを指定することができ、指定すると、環境変数用メモリ領域のサイズをそれだけ増やすことができます。その際、「C:\WINDOWS\COMMAND.COM」と「C:\WINDOWS\」の記述は、実際にCOMMAND.COMが存在するドライブとディレクトリに合わせておかなければなりません。通常は、COMMAND.COMがC:\WINDOWSディレクトリに存在するので、「C:\WINDOWS\COMMAND.COM」と「C:\WINDOWS\」を記述します(標準外のコマンドプロセッサを使わない)。「/P」の指定は、COMMAND.COMを常駐させるための指定です。環境変数用メモリ領域のサイズは、8192、16384、32764のどれかを指定すれば十分なはずです。それ以上の値は設定しないようにしてください(それ以上の値を設定すると失敗することがある)。
CONFIG.SYSファイルを編集する場合は、WINDOWS\SYSTEMディレクトリにあるSYSEDIT.EXEを起動すれば、最も簡単な方法で編集&保存することができます(CONFIG.SYSファイルを編集した場合にはシステムを再起動する)。
Windows 98、MeでのApache Antインストール上の問題点とその対策について問題点
Windows 98、Windows Meをご使用の場合、Apache Antを解凍時のデフォルトディレクトリ名のままで用いると、Apache Antが実行時に用いるバッチファイル名がMS-DOSの「8.3命名規則」違反となり、「Exception in thread "main" java.lang.NoClassDefFoundError ……」のような、不可解な実行時エラーが発生します。
対策
[1] 解凍後に自動生成されるディレクトリ名(apache-ant-1.5.2)と、そのディレクトリを格納するディレクトリ名(Ant1.5.2)の両方を、MS-DOSの「8.3命名規則」に従い、次のように変更します。 【変更前のApache Antディレクトリ名】C:\Ant1.5.2\apache-ant-1.5.2 ← 長いファイル名と複数のドットが「8.3命名規則」違反となる
【変更後のApache Antディレクトリ名】C:\Ant152\ant152 ← これは「8.3命名規則」に従っているので、Windows 98、Me系のシステムでも有効である
[2]「ANT_HOME」環境変数と「PATH」環境変数のApache Antに関する記述部分を、上記ディレクトリに合わせて変更します。 【変更前のANT_HOMEの設定】SET ANT_HOME=C:\Ant1.5.2\apache-ant-1.5.2← 古い設定内容
【変更後のANT_HOMEの設定】SET ANT_HOME=C:\Ant152\ant152← 新しい設定内容
【変更前のPATHの設定】PATH=%PATH%;C:\Ant1.5.2\apache-ant-1.5.2\bin;その他の設定← 古い設定内容
【変更後のPATHの設定】PATH=%PATH%;C:\Ant152\ant152\bin;その他の設定 ← 新しい設定内容
[3] システムを再起動します。解説
Windows 98、Me系システムのバッチファイル名は、古いMS-DOSの「8.3命名規則」に従わなければなりません。「8.3命名規則」とは、ファイル名が「8文字以内のファイル名、ドット、3文字以内の拡張子」で構成されていなければいけないという規則のことです。この規則は、ディレクトリ名部分にも適用されます。このため、Apache Antが実行時に用いる「C:\Ant1.5.2\apache-ant-1.5.2\….bat」形式のバッチファイル名は規則違反となり、失敗します。
この対策として、Apache Ant格納ディレクトリ名とZIPファイル解凍時に自動的に生成されるサブディレクトリ名の両方を「名前変更」して、新しいパス名をPATH環境変数とANT_HOME環境変数のそれぞれの該当部分に設定し直し、その後でシステムを再起動すれば、問題点を解決できるようになります。
以上
お詫びと訂正(正誤表)
『Java Webプログラミング徹底入門』平成15年8月1日発行第1刷におきまして、一部記述内容および付属CD-ROMの収録内容に誤りがありましたので、以下のように訂正させていただきます。編集作業上のミスにより読者の皆さまにご迷惑をお掛けいたしましたことを心よりお詫び申し上げます。また、今後二度と同じような間違いを犯さないために細心の注意を払って制作に当たるよう心掛けて参る所存でございますので、読者の皆さまにはご寛恕を賜りますよう、伏してお願い申し上げます。
訂正箇所
1. Tomcatの動作確認 以下の部分です。コロン記号(:)が1つ抜けておりました。当該部分にはコロンを追加してお読みくださいますよう、お願いいたします。P.27 上から5行目および下から11行目ゴシックフォントのURL
誤 | http://localhost8080/index.html |
---|---|
正 | http://localhost:8080/index.html |
本書の付属CD-ROMに格納されているJDBCドライバ「pg73jdbc3.jar」ファイルは、取り扱いバージョンに間違いがあることが判明しました。このファイルは、本書で紹介している開発環境では正しく機能しない可能性があります。
お手数ですが、正しいバージョンのJDBCドライバをダウンロードし(ココをクリック)、圧縮ファイルの展開を行った上で、そのドライバをP.35に記載された要領で所定の場所にコピーしてください。
3.JSPプログラムの配備場所JSPプログラムの配備場所は、P.18で図解されているように[MyWebAppディレクトリ下のjspディレクトリ]でなければなりません。本書において、JSPプログラムについては配備先を【doc_base\jspディレクトリ】と表記すべきところ、すべて誤って【app_base\jspディレクトリ】としていました。つきましては、本書のJSPプログラムに関するすべての配備先を次のように読み替えてくださいますようお願いいたします。
JSPプログラムの正しい配備先:doc_base\jspディレクトリ
なお、本書のプログラミングの進行役である添付CD-ROMの各Antビルドファイルはすべて正しい配備先(doc_base\jspディレクトリ)の記述になっております。これは、本書のすべてのサンプルソースコードをApache Antとビルドファイルを使ってテストしているためです。問題の箇所は、JSPプログラムのソースコード上部に付記された「配備先の表記」に限定されておりますので、その旨ご了承くださいますようお願いいたします。