しくみ図解シリーズ停電が一番わかる
2013年5月1日紙版発売
2013年5月20日電子版発売
大嶋輝夫 著
A5判/192ページ
定価2,068円(本体1,880円+税10%)
ISBN 978-4-7741-5629-3
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書籍の概要
この本の概要
大震災によって計画停電や節電が行われ,私たちは電気の使用に関して以前よりナーバスになってきていますが,災害が引き起こす不意の停電は大きな問題です。本書は身近な出来事なのに意外に知られていない停電の意味について解説する本です。電気を自動で止める保護装置や電気を人為的に止める計画停電から家庭でできる停電対策など身近な問題を日本の電力事情を通して解説します。
こんな方におすすめ
- 電気関係,特に設備やメンテに従事する人
- ビルやマンション管理関係の人
目次
序章 NY 大停電はなぜ起こったのか
- 1 失政が引き起こしたニューヨーク大停電
- 2 ニューヨーク大停電の経緯
- 3 大停電回避に対する政治家の政策は?
- 4 日本の電力政策の行方は?
- 5 知っておきたい電力システムの基本用語
1章 停電とは何か
- 1 停電はなぜ起こる?
- 2 簡単な漏電箇所(回路)の切り分け方
- 3 何のために配線用ブレーカは切れるのか
- 4 漏電ブレーカは安全の砦
- 5 電力会社側の要因によって起こる停電
- 6 落雷で起こるフラッシオーバによる停電
- 7 停電させないための工夫「瞬時停電(瞬時電圧低下)」
- 8 瞬時電圧低下になるか瞬時停電になるかの条件
- 9 家の近くの電柱に落雷したときの「短時間停電」
- 10 それでも起こる長時間停電
2章 計画停電
- 1 計画停電とは何か
- 2 予備力を担保してきたベストミックスの崩壊
- 3 計画停電はなぜ必要なのか
- 4 電力需給のアンバランスが招く周波数変動
- 5 周波数低下で火力発電所が停止するからくり
- 6 周波数が低下すると火力発電所は災難続き
- 7 火力以外の発電所は大丈夫なのか?
- 8 欧米に比べて日本は周波数変動が大きい
- 9 政策転換で日本は大停電への道をたどる
- 10 計画停電はどこが狙われるのか
- 11 なぜもっと早くに計画停電の実施は予告できないのか
- 12 大震災後に東京電力で実施した計画停電概要
- 13 平成24年夏に準備されていた計画停電
- 14 なぜ東西で周波数が異なってしまったのか
- 15 頓挫した周波数統一の試み
- 16 周波数全国統一はかなわぬ夢なのか?
- 17 東西を貫いて走る新幹線の電気はどうしているのか
3章 電力使用制限令と節電
- 1 政府の節電要請で計画停電を回避
- 2 勤勉な国民の知恵と努力が節電効果を上げた!
- 3 なぜ不測の事態に備えなければならないのか
4章 再生可能エネルギーの普及と大停電
- 1 石油危機以来の我が国の新エネルギー政策
- 2 再生可能エネルギーは脱原発の切り札ではない!
- 3 欧州大停電の原因は風力発電?
- 4 再生可能エネルギーの大量導入に立ちはだかる壁
- 5 配電線の電圧上昇はなぜ大問題なのか
- 6 再生可能エネルギーの大量導入に秘策あり
- 7 政府の「脱原発」は本気? 脱原発はできる?
5章 発送電分離とスマートグリッド
- 1 発送電分離容認に方向転換した電力業界
- 2 発送電分離とはどのようなものか
- 3 政府が考える発送電分離のシステム
- 4 電気が最高品質な日本ならではの悩み
- 5 スマートグリッドは日本を救えるか
- 6 電力事業者の現状
- 7 再生可能エネルギーへのシフトに要する費用
- 8 電気の品質に心配事あり!
6章 停電に備える
- 1 家庭でできる停電対策
- 2 瞬電対策には無停電電源を
- 3 太陽光発電の停電用コンセントの実力は?
- 4 家庭用燃料電池は停電でも動くの?