知りたい!サイエンス イラストレーテッドシリーズ人類が火星に移住する日
--夢が現実に!有人宇宙飛行とテラフォーミング--

[表紙]人類が火星に移住する日 --夢が現実に!有人宇宙飛行とテラフォーミング--

紙版発売
電子版発売

四六判/288ページ

定価2,178円(本体1,980円+税10%)

ISBN 978-4-7741-7315-3

電子版

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書籍の概要

この本の概要

火星に着陸して活躍し続ける探査機キュリオシティ。それから送られる画像は地球の砂漠のようだ。どんどん進む調査につれ,火星に生命の痕跡があったとしても,もはや不思議ではない。本書は,キュリオシティから送られる写真やデータを紹介し,分かってきた火星の様子や基本情報をビュアルで解説する。また今後検討が本格化する,火星の有効利用について,深く掘り下げる。火星改造やテラフォーミングはもはやSFではない。そんな火星への科学の挑戦やロマンを浮き彫りにする。

こんな方におすすめ

  • 宇宙開発に興味のある方
  • 天文に興味のある方
著者プロフィール

矢沢潔(やざわきよし)

矢沢サイエンスオフィス。
科学雑誌編集長などを経て1982年より科学情報グループ矢沢サイエンスオフィス(㈱矢沢事務所)代表。内外の科学者・研究者,科学ジャーナリスト,編集者などをネットワーク化し30年あまりにわたり自然科学,医学(人間と動物),核エネルギー,経済学,科学哲学などに関する情報執筆活動を続ける。物理学者ロジャー・ペンローズ,アポロ計画当時のNASA長官トーマス・ペイン,SF作家ロバート・フォワードなど海外著名人を講演のため日本に招いたり,「テラフォーミング研究会」を主宰して「テラフォーミング・レポート」を発行したことも。編著書100冊前後(記憶不確か)。本書では全体の構成のほか主要記事を執筆した。

金子隆一(かねこりゅういち)

矢沢サイエンスオフィス。
生物学・進化論・古生物学・天文学・物理学・医学など科学全般にくわしく,一般向け科学出版物,テレビなどで活躍。北米,ヨーロッパ,中国,南アフリカなどを頻繁に現地取材。著書(含共著)に『図解クローン・テクノロジー』(同文書院),『哺乳類型爬虫類』(朝日新聞社),『軌道エレベーター・宇宙へ架ける橋』(早川書房,文庫版),『大量絶滅がもたらす進化』(ソフトバンククリエイティブ),『アナザー人類興亡史』(技術評論社)など数十冊。2013年死去。

新海裕美子(しんかいゆみこ)

矢沢サイエンスオフィス。
東北大学大学院理学研究科(放射化学)修了。1990年より矢沢サイエンスオフィス・スタッフ。科学の全分野とりわけ医学関連の調査・執筆・翻訳のほか各記事の科学的誤謬をチェック。近著(共著)に『正しく知る放射能』『よくわかる再生可能エネルギー』『放射線・放射能の問題』(学研マーケティング),『薬は体に何をするか』『ノーベル賞の科学』(技術評論社),『始まりの科学』(ソフトバンククリエイティブ),『これ一冊でiPS細胞のすべてがわかる』(青春出版社)など。

竹内薫(たけうちかおる)

1960年東京生まれ。サイエンス作家。東京大学教養学部教養学科(科学史科学哲学),理学部物理学科卒。マギル大学大学院博士課程修了(高エネルギー物理学専攻)。科学書の執筆のほか,日本で唯一の本格科学番組「サイエンスZERO」(NHK Eテレ)の司会,「ひるおび!」(TBS系)のコメンテーターなど,お茶の間にも科学の楽しさを発信。近著に『屋根から猫が降ってくる確率』(実業之日本社),『素数はなぜ人を惹きつけるのか』(朝日新書)など多数がある。

目次

巻頭・火星最新報告

  • 探査機キュリオシティーの火星探査活動
  • 人類が火星に到達する日
  • 竹内薫のPoint of View.1
    • そもそもなぜ宇宙探査をするのか?

第1部 火星有人飛行の計画と課題
パート1 火星はどんな惑星か

  • 1.もっとも新しい火星接近マップ
  • 2.火星生命の存在の可能性
  • 3.南極で見つかった火星の隕石
  • 竹内薫のPoint of View.2
    • 火星は誰のものか…宇宙法のお話

パート2 宇宙輸送システム

  • 1.化学ロケットで火星有人飛行は可能か?
  • 2.火星に向かう“宇宙の道”
  • 3.2018年に飛び立つ巨大ロケット「SLS」
  • 竹内薫のPoint of View.3
    • 火星への旅はヒッチハイクで?
  • 竹内薫のPoint of View.4
    • 誰が火星への第一歩を記すのか?
    • …アポロ11号を振り返る
  • 4.火星に“39日”で到達するヴァシミールロケット
  • 5.宇宙推進の主役となる原子力ロケットの開発
  • 6.文明の未来と核融合ロケット
  • 竹内薫のPoint of View.5
    • なぜ人類は冒険したがるのか?

パート3 人間は火星環境にどこまで適応できるか

  • 1.火星有人飛行と宇宙放射線被曝
  • 2.宇宙放射線被曝を最小化する画期的な方法
  • 3.無重力環境下での長期生活
  • 4.無重力空間で植物は育つか
  • 竹内薫のPoint of View.6
    • JAXAってどんなところ?

第2部 火星テラフォーミングと“第2の地球”
パート4 火星テラフォーミングへのプロローグ

  • 1.生命の存在を許すハビタブルゾーン
  • 2.始まりは金星テラフォーミング
  • 3.カール・セーガンの火星の「長い冬モデル」
  • 竹内薫のPoint of View.7
    • 火星人の進化

パート5 火星の“修復”計画

  • 1.人類はなぜ火星をテラフォーミングするのか?
  • 2.火星を温暖化させる3つの手法

パート6 惑星工学で実現する急速テラフォーミング

  • 1.50年で火星を“第2の地球”にする
  • 2.“急速テラフォーミング”の3要件
  • 3.火星のレゴリスを気化させて大気をつくる
  • 4.レゴリスが融けた火星
  • 竹内薫のPoint of View.8
    • 星ではゴミを出さないようにしよう
    • …宇宙のゴミのお話

パート7 人類の火星改造の能力

  • 1.地球環境から類推する火星テラフォーミング
  • 2.人類が操作する物質とエネルギーのスケール
  • 3.火星に“暴走温室効果”を生み出す2つの手法
  • 4.非現実から現実的なシナリオへ
  • 竹内薫のPoint of View.9
    • 火星に行く方法
    • …宇宙エレベーターのお話

パート8 パラテラフォーミングと「ワールドハウス」

  • 1.すぐに居住可能になるパラテラフォーミング
  • 2.ワールドハウスのつくり方