知りたい!サイエンス
Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ
―アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、花粉症、気管支ぜんそくの最新科学―
- 斎藤博久 著
- 定価
- 1,738円(本体1,580円+税10%)
- 発売日
- 2015.11.20[在庫なし]
- 判型
- 四六
- 頁数
- 208ページ
- ISBN
- 978-4-7741-7717-5 978-4-7741-7810-3
サポート情報
概要
いまや日本人の国民病と言ってもいいアレルギー。衛生環境の整った都市的な生活が広がりを見せるなか、著者は「アレルギーはこれからの時代を生きる人たちの標準体質になる」と、統計的なデータを交えながら予見します。アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、花粉症、気管支ぜんそく…増えつつあるアレルギーとどう向き合っていけばいいか? 乳幼児期の皮膚のバリアー機能の低下にアレルギー発症の根本原因があることなど、最新の科学知見に基づいたアレルギー情報をわかりやすいQ&A形式で解説する決定版。
こんな方にオススメ
- アレルギー症・アトピー皮膚炎にかかわっている方
- 免疫やアレルギーの機序に興味のある方
目次
第1章 アレルギーを起こす免疫のメカニズム
- Q1 そもそもアレルギーって何でしょうか?
- Q2 体を守ってくれるはずの「免疫」が、なぜ過剰反応を起こしてしまうのですか?
- Q3 「IgE抗体」がなぜアレルギーを起こす原因になるのでしょうか?
- Q4 なぜヒスタミンのようなアレルギーを起こす物質が放出されるのでしょうか?
- Q5 逆に、アレルゲンが侵入してもアレルギー反応が起こらないのはなぜですか?
- Q6 「制御性T細胞が増えるとアレルギーが抑えられる」というのは本当ですか?
- Q7 過敏症とアレルギーはどう違うのですか?
- Q8 アレルギーの分類について教えてください。
第2章 アレルギーはなぜ増えたのか
- Q1 アレルギーが増加した原因はどこにあるのでしょうか?
- Q2 衛生環境の変化は、アレルギーの増加に具体的にどう影響しているのですか?
- Q3 清潔な環境によってアレルギーが増える「衛生仮説」はどう解明されてきたのですか?
- Q4 自然に接する機会を増やせばアレルギーは減らせるのでしょうか?
- Q5 子供の頃にアレルギー体質が決まってしまうというのは本当ですか?
- Q6 アレルギーの発症に遺伝的な影響はないのでしょうか?
- Q7 アレルギーはこれからも増えていくことになるのでしょうか?
第3章 アレルギーは皮膚から起こる?
- Q1 「アレルギーが皮膚から起こる」って本当なのですか?
- Q2 皮膚を保湿すればすべてのアレルギーが防げるのでしょうか?
- Q3 食物アレルギーの予防には「食べない」ことが大事だと聞きましたが……。
- Q4 アレルギーが皮膚から起こることは、どんな経緯でわかったのですか?
- Q5 ピーナッツ以外の食物アレルギーも、皮膚のバリアー機能の異常が原因なのですか?
- Q6 そもそも皮膚を保湿をしないと、なぜ問題になるのでしょうか?
- Q7 皮膚の保湿以外にアレルギーを予防する方法はないのですか?
第4章 症状別・アレルギーとの賢いつきあい方
- Q1 アトピー性皮膚炎は通常の湿疹とどう違うのですか?
- Q2 アトピー性皮膚炎に多い「強いかゆみ」の原因はどこにありますか?
- Q3 大人になってからのアトピー性皮膚炎は、子供の頃とどう違いますか?
- Q4 すぐに実践できるアトピー性皮膚炎対策について教えてください。
- Q5 「食物アレルギー」にはどんなものがありますか?
- Q6 食物アレルギーが子供に多いのはなぜですか?
- Q7 子供の頃にかかった食物アレルギーは、ずっと改善されないのでしょうか?
- Q8 重篤な場合に起こる「アナフィラキシー・ショック」とはどんなものでしょうか?
- Q9 アナフィラキシー・ショックの有効な対処法について教えてください。
- Q10 腸の免疫とアレルギーの関係について教えてください。
- Q11 「花粉症」はどんな症状で、なぜここまで増えてしまったのですか?
- Q12 花粉症でくしゃみや鼻水がたくさん出るのはなぜですか?
- Q13 花粉症の予防はどこまで可能でしょうか?
- Q14 「気管支ぜんそく」はどんな症状を言うのでしょうか?
- Q15 ダニやほこりが「気管支ぜんそく」の原因になるのですか?
- Q16 気管支ぜんそくを悪化させる「遅発反応」について教えてください。
- Q17 気管支ぜんそくとのつきあい方、予防法などについて教えてください。
第5章 アレルギー治療の最前線
- Q1 アレルギーかどうかはどう診断されているんですか?
- Q2 アレルギー治療に「ステロイド剤」が必要なのはなぜですか?
- Q3 ステロイド剤の副作用はどこまで気にしたらいいのでしょうか?
- Q4 ステロイド剤のほかにどんなアレルギーの治療薬がありますか?
- Q5 アレルギーの改善に「免疫療法」はどこまで有効でしょうか?
- Q6 アレルギー治療に「ワクチン」は用いられることはないのですか?
- Q7 アレルギー治療の分野で、将来に向けて取り組んでいることはありますか?
プロフィール
斎藤博久
1952年、埼玉県生まれ。1977年、東京慈恵医科大学卒業。国立相模原病院小児科医長を経て、1996年より国立成育医療センター研究所・免疫アレルギー研究部部長、2010年より同センター副研究所長。2013年より日本アレルギー学会理事長。東京慈恵医科大学、東邦大学、東北大学などの小児科客員教授を兼任。米国アレルギー学会評議員、同学会雑誌編集委員、日本小児アレルギー学会理事なども務める。著書に『アレルギーはなぜ起こるか』(講談社ブルーバックス)、『Middleton’s Allergy 第8版』(分担)など。