統計思考の世界
~曼荼羅で読み解くデータ解析の基礎

書籍の概要

この本の概要

統計学をはじめて学ぶ者にとって,いま学んでいる統計学がどこに位置するのか,問題解決に適切な統計手法を選んでいるのか,広大な統計学の世界では,全く闇の中でしょう。みなか先生はそんな広大な統計学の世界を一枚の絵にしました。それが「統計曼荼羅」です。本書は長年にわたる先生の「講義録」-「統計曼荼羅の世界」を分かりやすい一冊に凝縮しました。どんな統計手法があるのか,相互関係はどうなっているのか,本書で統計学の世界を鳥瞰します。できるだけ広く遠く統計学の裾野を見渡し,統計データ解析のさまざまな “顔” をお見せします。統計ツールや数学よりも,もっと大切な「武器としての統計学」を知ることになるでしょう。

こんな方におすすめ

  • 統計学を学ぶ学生,統計に興味のあるすべての人に

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目次

  • まえがき
  • プロローグ 統計曼荼羅の拝み方 - 統計学の世界を鳥瞰するために

第1講 素朴統計学:涙なしの統計ユーザーへの道

第2講 グラフィック統計学:数と図のリテラシー

第3講 観察データから統計モデルへ

第4講 統計学をめぐる論争はいまなおやまず

第5講 統計的思考に必要なリテラシー:文字・数字・図表

第6講 パラメトリック統計学:数理の世界

第7講 実験計画法(1):完全無作為化法への道

第8講 実験計画法(2):分散分析と多重比較

第9講 実験計画法(3):乱塊法,要因実験,交互作用

第10講 線形統計モデルのさらなる拡張

第11講 統計モデル選択論:統計学的アブダクションのために

第12講 コンピューター統計学:データに自らを語らせる

第13講 ベイズの世界:論よりラン

第14講 多変量解析の細道をたどる

  • エピローグ 統計曼荼羅の下張り - 過去の産物としての現在
  • 附録:統計学へのお誘い本リスト
  • いささか長めの謝辞-あとがきに代えて
  • 索引

著者プロフィール

三中信宏(みなかのぶひろ)

国立研究開発法人農研機構・農業環境変動研究センター専門員/東京農業大学客員教授.1958年,京都市生まれ.東京大学大学院農学系研究科修了.農学博士.専門は生物統計学および生物体系学.著書:『系統体系学の世界』(勁草書房,2018),『思考の体系学』(春秋社,2017),『みなか先生といっしょに統計学の王国を歩いてみよう』(羊土社,2015),『系統樹曼荼羅』(NTT出版,2012),『文化系統学への招待』(共編,勁草書房,2012)他,訳書:マニュエル・リマ『The Book of Circles ─ 円環大全』(ビー・エヌ・エヌ新社,2018),マニュエル・リマ『The Book of Trees ─ 系統樹大全』(監訳,ビー・エヌ・エヌ新社,2015),キャロル・キサク・ヨーン『自然を名づける』(共訳,NTT出版,2013),エリオット・ソーバー『過去を復元する』(勁草書房,2010)他.