本書は，ITシステムの運用管理，その中でもジョブ管理とさまざまな自動化を対象に，統合運用管理ソフトウェアHinemosを用いて試しやすい実践的なユースケースの紹介とともにその操作方法を解説します。

Hinemosの機能紹介や，簡単な使い方については公式ドキュメントに記載されていますが，ジョブ管理や自動化は細やかな制御が求められるため機能が多く存在したり，実践的に使うためには利用シーン（ユースケース）の理解が必要です。そのため，初めてジョブ管理や自動化を導入する方が理解しやすいようにユースケースを基にして手を動かして学べるスタートアップ的な内容としてまとめました。

ターゲット

• ジョブ管理の導入
  Hinemosを用いてサーバをまたがった処理フローを統合管理
• さまざまな自動化の導入
  Hinemosを用いて障害検知からの自動復旧や，クラウドやRPA運用の自動化・効率化

こんな方におすすめ

• これからジョブ管理を始める方
• システム運用でさまざまな自動化を推進しようと考えている方

本書で扱うHinemosは，執筆時点の最新バージョンであるHinemos ver.7.0.1のサブスクリプションです。Hinemosサブスクリプションとは，エンタープライズシステムの運用管理にHinemosをご利用いただく際，ご活用いただけるソフトウェア・アップデート・トレーニング・サポートをまとめてご利用いただくことが可能となる権利です。

本書は9章構成になっています。第1章では導入として，ジョブ管理やHinemosとは何かを解説します。次に第2章から第4章にかけて，Hinemosをセットアップしてジョブ管理を試してみる方法を解説します。第5章から第8章にかけて，ジョブ管理やさまざまな自動化で求められる機能を順に解説します。最後の第9章では，ジョブ管理やさまざまな自動化の運用開始に向けて考えるべきこと，押さえるべきことをトピックごとに解説します。

最後に，本書を執筆するにあたって出版までご支援いただいた技術評論社の池本様に感謝申し上げます。本書の内容が，ITシステムの運用管理者の日常業務の助けになれば幸いです。