60分でわかる!シリーズ60分でわかる!
心理的安全性 超入門

[表紙]60分でわかる! 心理的安全性 超入門

紙版発売
電子版発売

四六判/160ページ

定価1,320円(本体1,200円+税10%)

ISBN 978-4-297-13399-3

電子版

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書籍の概要

この本の概要

メンバーが「本音を言っても安全」と感じられるのが「心理的安全性」(Psychological Safety)です。ハーバード・ビジネススクールのエイミー・C・エドモンドソン教授が発展させた理論で,企業・医療現場・地域活動・家庭などで幅広く実証されています。2016年,Googleのプロジェクト・アリストテレスで「最高のチームを作る要因」として最も影響が大きいとわかり,いかに職場の心理的安全性を高めるかが管理職,チームリーダー,HR担当者などの高い関心事となっています。本書はオールカラー図解で,やさしく心理的安全性の基本からその重要性・効果を理解でき,さらに多くの学術研究に基づいた,さまざまな職場に適した実践方法を解説します。高い成果をあげる理想的なチームをつくりたい人にとって必読です。

こんな方におすすめ

  • チームの雰囲気をよくして働きやすい環境を作りたい方
  • 部下の本音を引き出して仕事にのぞむ自律性を高めたい方
  • 結果として組織全体のパフォーマンスを上げたいリーダー

本書のサンプル

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目次

Part 1 なぜチーム運営で注目されるのか?
心理的安全性の重要性

  • 001 心理的安全性とは
  • 002 職場の心理的安全性をチェックする
  • 003 職場の人間関係が重要な理由 ~心理的安全性の発展~
  • 004 プロジェクト・アリストテレスの衝撃
  • 005 心理的安全性の日本企業への急速な普及
  • 006 不確実性を避けたい文化での心理的安全性の重要性
  • 007 心理的安全性のイノベーション創出への貢献
  • 008 目標達成へのハードルを下げる心理的安全性の効果
  • 009 メンバー全員で心理的安全性を醸成
  • Column かつて日本企業は心理的安全性が高かった?

Part 2 組織のパフォーマンスを引き上げる
心理的安全性がもたらす効果

  • 010 心理的安全性を高めると組織や仕事の改善につながる
  • 011 心理的安全性がもたらす8つの効果
  • 012 改善のための学習に集中できる ~①学習行動の促進~
  • 013 情報共有のリスクが低下する ~②情報共有の促進~
  • 014 ネガティブな要素が取り除かれる ~③パフォーマンスの向上~
  • 015 言われなくても動くようになる ~④組織市民行動の促進~
  • 016 アイデアが生まれやすくなる ~⑤創造性の向上~
  • 017 仕事に充足感を抱くようになる ~⑥エンゲージメントの上昇~
  • 018 組織や職場,仕事への満足度が高まる ~⑦職務満足の向上~
  • 019 振り返りと問題解決につながる ~⑧メンバーの省察をもたらす~
  • 020 環境変化が大きいほど効果がある
  • 021 規制が強いと効果が弱まる
  • 022 テレワークでも重要な心理的安全性
  • Column 心理的安全性は職場を支える基盤

Part 3 心理的安全性を高めるステップ①
マネージャーに求められる行動と考え方

  • 023 マネージャーの10の行動が鍵を握る
  • 024 相談しやすい環境をつくる ~①インクルーシブ・リーダーシップ~
  • 025 理想を示して動機付けを行う ~②変革型リーダーシップ~
  • 026 距離感と接し方の矛盾を両立させる ~③パラドキシカル・リーダーシップ~
  • 027 自分よりメンバーを優先する ~④サーバント・リーダーシップ~
  • 028 メンバーと対等にやり取りする ~⑤謙虚なリーダーシップ~
  • 029 メンバーとの関係の質を高める ~⑥LMX を向上させる~
  • 030 マネージャーの信頼を実感させる ~⑦被信頼感を高める~
  • 031 文化の多様性に気を配る ~⑧文化的誤解を抑える~
  • 032 誠実で公正な行動をとる ~⑨倫理的リーダーシップ~
  • 033 統制するより尊敬を集める ~⑩パワーよりステータスを高める~
  • 034 「強いマネージャー」から決別する
  • Column マネージャーが弱みを見せるための工夫

Part 4 心理的安全性を高めるステップ②
メンバーに適切に仕事を与えて支援する

  • 035 仕事の与え方で心理的安全性は変わる
  • 036 仕事の裁量を大きくする ~①自律性をもたせる~
  • 037 メンバーを仕事で関わり合わせる ~②相互依存性を高める~
  • 038 期待する役割を明確にする ~③役割明確性を高める~
  • 039 メンバーに仕事を任せて頼る ~デリゲーションの4ステップ~
  • 040 特にフォローが必要なメンバーの特徴
  • 041 積極性が低い人へのフォロー ~①プロアクティブ・パーソナリティを支援する~
  • 042 細部に敏感な人へのフォロー ~②情緒安定性に配慮する~
  • 043 能力向上を志向しない人へのフォロー ~③学習目標志向性を高める~
  • 044 周囲の目が気になる人へのフォロー ~④自己意識を弱める~
  • Column 心理的安全性が高まらないと「ダメな人材」か?

Part 5 心理的安全性を高めるステップ③
組織で安全な職場づくりを推進する

  • 045 心理的安全性を生み出す職場の8つの共通点
  • 046 困っているメンバーを助ける ~①ピアサポートを文化にする~
  • 047 コミュニケーションを頻繁にとる ~②アジャイルに進める~
  • 048 メンバーと関わる時間を増やす ~⑤チーム親近感を高める~
  • 049 不機嫌な職場は大敵 ~④集団感情をポジティブにする~
  • 050 心理的安全性が高いと衝突を生かせる ~⑤タスク・コンフリクトを活用する~
  • 051 チームを組んでゲームをする ~⑥ゲームに取り組む~
  • 052 ふざけ合って関係性を深める ~⑦職場で自然に遊ぶ~
  • 053 プライベートに配慮する ~⑧仕事と家庭の相互作用を良好にする~
  • 054 相互理解と関係構築が職場の心理的安全性の基盤
  • 055 全社的な取り組みで心理的安全性を促進させる
  • 056 評価のプロセスを納得しやすくする ~①手続き的公正を実現する~
  • 057 日頃から学習する文化を醸成する ~②学習文化をつくる~
  • 058 利害関係者への配慮を宣言する ~③CSR(企業の社会的責任)を推進する~
  • 059 経営者と労働組合が協力関係にある ~④労使協力関係を目指す~
  • Column コミュニケーションのしくみ化と習慣化

Part 6 プラス面だけではない
心理的安全性を適切に活用する

  • 060 心理的安全性のマイナス面 ~二重プロセスモデル~
  • 061 心理的安全性は高すぎると危険 ~個人・組織に起こる2つの問題~
  • 062 職場の特性や仕事の局面で毒にも薬にもなる
  • 063 集団を優先する職場と相性がよい ~集団主義と個人主義で異なる運用~
  • 064 結果を重視しすぎる職場には逆効果 ~功利主義の暴走を避ける~
  • 065 問題解決が必要な局面では非効率 ~認知的柔軟性が高い集団は収束しない~
  • 066 多様な年齢層の職場は要注意 ~年齢ダイバーシティが派閥を形成~
  • 067 意思決定の局面では多様性が好影響 ~ジェンダーダイバーシティがプラスに働く~
  • 068 フィードバックで自信を強化する ~効力感が発言力を高める~

著者プロフィール

伊達洋駆(だてようく)

株式会社ビジネスリサーチラボ 代表取締役

神戸大学大学院経営学研究科 博士前期課程修了。修士(経営学)。2009年にLLPビジネスリサーチラボ,2011年に株式会社ビジネスリサーチラボを創業。以降,組織・人事領域を中心に,民間企業を対象にした調査・コンサルティング事業を展開。研究知と実践知の両方を活用した「アカデミックリサーチ」をコンセプトに,組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供している。組織と個人の関係性をめぐる領域を特に得意とする。2022年に「日本の人事部 HRアワード2022」書籍部門 最優秀賞を受賞。