春の星座11

11ろくぶんぎ座

六分儀座

学 名
Sextans(略号 Sex)
英語名
The Sextant
設 置
ヨハネス・ヘヴェリウス
面 積
314平方度

天体観測の見どころ

面積の小さな星座ということもあり、望遠鏡による観察の対象は少ないのですが、系外銀河1つと重星1つを紹介しましょう。あまり知られていませんが、両天体ともなかなか素晴らしい観察対象です。

1星雲星団の観察

NGC3115銀河

  • 位置(分点2000.0)赤経10h05.2m,赤緯-07°43’ 視直径8.1’x 2.8’,等級8.9,型S0

小銀河ですが、視直径が小さい分あかるく見え、小口径の望遠鏡でも意外と観察しやすい対象です。口径20cm以上で、全体に細身で両端がスパイク状となっていることが認められます。写真で見ると、まるでM104銀河(ソンブレロ銀河/おとめ座)を小さくしたようです。

2重星の観察

35番星

  • 位置(分点2000.0)赤経10h43.3m,赤緯+04°45’
  • 主星6.2等,伴星7.1等,位置角239°,離角6.8”(2019年),スペクトルK3III

光度差、離角とも適度で色のコントラストも素晴らしい観察対象です。主星はオレンジ色で伴星は青色のペアです。

9番星

  • 位置(分点2000.0) 赤経09h54.1m, 赤緯 +04°57’
  • 主星6.9等,伴星8.4等,位置角286°,離角53.5”(2019年),スペクトル gM0+K0

間隔の広い重星です。低倍率で美しく観察できます。主星の黄色と伴星のネイビーが良いコントラストです。

40番星

  • 位置(分点2000.0) 赤経10h49.3m, 赤緯 -04°01’
  • 主星7.1等,伴星7.8等,位置角17°,離角2.4”(2017年),スペクトル A2IV

近接した重星で見ごたえがあります。伴星は若干暗い程度で、近接の程度に比べて観察しやすい対象です。両星とも青白色の輝きです。