冬の星座7

7はと座

鳩座

学 名
Columba(略号 Col)
英語名
The Dove
設 置
ペトルス・プランシウス
面 積
270平方度

天体観測の見どころ

はと座は南天に低く、星雲星団や重星の観察のためには南中する短い時間帯を選ぶ必要があります。

1星雲星団の観察

NGC1851球状星団

  • 位置(分点2000.0)赤経05h14.1m,赤緯-40°03’ 視直径11’,等級7.2,集中度(高1-低12)2

球状星団は、銀河中心に分布していますので、その反対側となる冬の星空には、球状星団がとても少なくなります。このNGC1851は、うさぎ座のM79とともに、冬には貴重な球状星団です。小型ですが著しく集光の強い星団で、均整のよい美しい観察対象です。
写真が赤みがかっているのは、南天に低いので大気の散乱の影響を受けているためです。

2重星の観察

h3857星(=HIP 30444)

  • 位置(分点2000.0)赤経06h24.0m,赤緯-36°42’
  • 主星A 5.7等,伴星B 9.8等,位置角255°,離角13.0” (2016年),スペクトル G6III
  • 主星A 5.7等,伴星C 6.9等,位置角74°,離角63.6” (2015年),スペクトルG6III

三重星ですが、伴星Bはとても小さく、伴星Cは大きく離れています。色のコントラストが素晴らしい対象です。主星は明るいオレンジで、伴星Bは薄い茶色、伴星Cは青色です。伴星Bの観察は光度差が大きく気付きにくいでしょう。

β755星(=HIP 31457)

  • 位置(分点2000.0)赤経06h35.4m,赤緯-36°47’
  • 主星A 5.9等,伴星B 6.9等,位置角259°,離角1.6” (2015年),スペクトルA0V
  • 主星A 6.0等,伴星C 11.5等,位置角302°,離角21.0”(1999年),スペクトルA0V

この重星も三重星です。主星Aと伴星Bはかなり近接しており、小望遠鏡では難しい対象です。シーイングの良い夜に観察すると、恒星が楕円形に見えます。高倍率にすると分離してきます。伴星Cは光度差が5.5等もあり、注意深く探さないと見逃してしまいます。主星Aと伴星Bは乳白色、伴星Cは暗くて色は分かりません。