中学数学+αシリーズ中学数学+αでわかる線形代数のエッセンス
~現代に必要不可欠な数学、そのわけ~
2024年12月5日紙版発売
関根章道 著
A5判/192ページ
定価2,420円(本体2,200円+税10%)
ISBN 978-4-297-14540-8
書籍の概要
この本の概要
本書では,中学数学で理解できる線形代数の考え方を紹介し,内積と外積,三角関数などをプラスアルファすることで,線形代数への理解を深める構成になっています。
ものの量の表し方から入り,身近なものを例にスカラー量・ベクトル量を解説します。線形代数の考え方の元になっている内容を拾いながら進めていくので,くじけることなく親しみをもって読み進めることができます。
そして線形代数の「線形」とはそもそも何なのか,イメージをつかんでもらい,ベクトルや行列へと進んでいきます。なぜそれらが必要になってくるのかという点についても折々で触れますので,本書が読み終わるころには,基礎的な考え方がわかるようになっているのはもちろん,線形代数への抵抗もがなくなっているでしょう。
著者は知りたい!サイエンス『中学数学からはじめる暗号入門』を執筆した関根章道先生です。
こんな方におすすめ
- 行列やベクトルなど,いまいちピンとこない人
- 大学で線形代数の分野に触れてつまずいている学生
- 学び直しをしたい社会人
- 機械学習・深層学習で線形代数を勉強する必要がある方々など
本書のサンプル
本書の紙面イメージは次のとおりです。画像をクリックすることで拡大して確認することができます。
目次
- はじめに
- 本書の読み方
(第1部)行列と行列式,ベクトルの基礎
Chapter 1 ベクトル・行列の基本中の基本
- Section 1 線形って何?
- Section 2 行列って何?
- ちょこっとRemedial 関数
- Section 3 ベクトルの基礎
- Section 4 ベクトルの和・実数倍と大きさ
- ちょっと一息 「行列は何の役に立つの?」
Chapter 2 行列の計算ルール
- Section 1 行列の和と実数倍・零行列と単位行列
- Section 2 行列の乗法(掛け算)
- Questions ①
- Section 3 逆行列
- Questions ②
Chapter 3 連立方程式を解く
- Section 1 掃き出し法・行基本操作
- Questions ③
- Section 2 逆行列で連立方程式を解く
- Questions ④
Chapter 4 行列式で連立方程式を解く!!
- Section 1 行列式って何?-サラスの方法
- Section 2 行列式の性質
- ちょっと一息 サラスの方法にその名を遺したサラス
- ちょこっとRemedial 連立方程式
- Section 3 いよいよクライマックスークラメルの公式登場!!
- Questions ⑤
- ちょっと一息 神童クラメルの業績
Chapter 5 連立方程式と不定方程式
- Section 1 連立方程式の解の存在
- Section 2 不定方程式
- ちょこっとRemedial ユークリッドの互除法
Chapter 6 ベクトルの内積と外積
- Section 1 内積の計算と意味
- Section 2 外積とは
- ちょこっとRemedial 三角関数
Chapter 7 1次独立と1次従属と図形
- Section 1 図形の媒介変数表示
- Section 2 図形を表すベクトル方程式
- ちょっと一息 衝突を回避せよ!
- ちょっと一息 行列と行列式の歴史
(第2部)実社会でも使われる線形代数の応用編
Chapter 8 線形空間
- Section 1 線形空間であるためのルール
- ちょこっとRemedial 2乗すると(-1)になってしまうi
- Section 2 線形空間での1次独立・1次従属
- Section 3 基底とは
- Section 4 大きさが1ではない基底の取り方
- Section 5 回転・拡大縮小
Chapter 9 実線形空間での内積と直交
- Section 1 内積の条件と計量線形空間
- Section 2 三角不等式とコーシー・シュワルツの不等式
- ちょこっとRemedial 新しい角度ラジアン
- Section 3 ベクトルの直交とグラム・シュミットの直交化法
Chapter 10 固有値と固有ベクトルそして対角化
- Section 1 固有値と固有ベクトルとは
- Section 2 固有値と固有ベクトルを求めるには
- Questions ⑥
- Section 3 行列の対角化
- Section 4 3次と2次の違い
- Questions ⑦
- Section 5 対角化のメリットとは
Chapter 11 線形写像
- Section 1 写像とは
- Section 2 表現行列
- Section 3 線形空間での核と像
Chapter 12 複素行列
- Section 1 複素行列の性質と扱う公式
- Section 2 転置行列と随伴行列
- Section 3 直交行列とユニタリ行列
- ちょっと一息 線形代数とAI
Chapter 13 行列の利便性
- Section 1 Excelで連立方程式
- Section 2 ゲームで主人公を移動させるには
- Section 3 物理学では
- Section 4 もう一度青果店
- Section 5 Googleの検索サイトにも行列が
- 解答編
- あとがき
- 索引
- 参考文献・著者紹介
この本に関連する書籍
-
高校数学からのギャップを埋める 大学数学入門
高校まで数学が得意だった人が,大学の数学になった途端に躓いてしまうことがあります。なぜ難しいと感じてしまうのか,どう取り組んでいけばよいのかを,現役のエンジ...