本書を手に取られた方は，企業の経営者・実務担当者の方が多いことでしょう。社会保険・労働保険は非常に多岐に渡るため，雇用環境の変動によりその都度法改正があります。これからはじめて実務をされる方はもちろんのこと，実務をある程度こなされているベテランの方も，本書で全体像（基礎知識）を整理することができます。社会保険・労働保険は，年間・月次のルーチン業務がある程度決まっているため，基礎ができていれば毎年のように実施される法改正にもスムーズに対応できます。

今回の改訂2版では，昨今の法改正に対応した最新の内容を掲載しています。健康保険の給付金申請書や雇用保険の育児関連給付金の新書式に対応している他，マイナンバーカードの健康保険証利用（マイナ保険証）への移行や，2025年4月に新設される出生後休業支援給付金や育児時短就業給付金などの子育て支援の拡充といった最新トピックスについても詳しく解説しています。

各制度は行政窓口がそれぞれ異なることから，一箇所ですべてが完結できないのが特徴です。その都度，疑問点を各窓口等に照会して実務をこなすことになりますが，それを一冊で解決支援してくれるのが本書籍です。本書は，解説文を理解するための図表や実務に必要な書式（記載例）をふんだんに載せておりますので，非常に実践的なものとなりました。付録の事例別チェックシートもフル活用し，実務の合理化・簡素化を進めてまいりましょう。