エンジニアリング組織開発 ―サステナブルな組織とプロダクト運営の手引き

「エンジニアリング組織開発」のカバー画像
著者
福井達也ふくいたつや 著
定価
3,080円(本体2,800円+税10%)
発売日
2025.9.24
判型
A5
頁数
416ページ
ISBN
978-4-297-15111-9 978-4-297-15112-6

概要

組織設計、プロダクトの開発と運用、そしてガバナンスまで
「サステナブルな開発組織」のためのハンドブック

本書が示すのは、目先の開発を乗り切るための一時的なテクニックではありません。変化に適応し、継続的に価値を生み出し、成長し続ける「サステナブルな開発組織」をゼロから築き上げるための、具体的で実践的なロードマップです。

組織作りとリーダーの役割(1・2章)

  • サステナブルな開発組織とはどのようなものか
  • 開発組織を導くCTOの役割
  • EM(エンジニアリングマネージャー)やTL(テックリード)との協働

開発組織の設計と運用(3・4章)

  • コンウェイの法則やチームトポロジーといった理論を基にした、チームの設計手法
  • エンジニア採用や評価制度の勘所
  • DORAやSPACEフレームワークを用いたサステナブルな組織運営

プロダクトの開発と運用(5・6・7章)

  • 安定した開発体制のためのCI/CD、テスト戦略、リリース戦略
  • 変化に強いプロダクトのアーキテクチャ設計、データマネジメント、オブザーバビリティ
  • 安定稼働を支えるプロダクションサポート体制(レイヤードサポートモデル、Runbook、インシデント対応)

ガバナンス(8章)

  • 日々のプラクティスとガバナンスのつながり
  • 会計と監査の視点でみる開発組織

こんな方にオススメ

  • 内製開発組織を立ち上げることになった人
  • スタートアップでゼロからエンジアリングチームを作ることになった人
  • 組織の成長を見据えた運営をしたいリーダーやマネージャー

目次

  • まえがき

第1章 ビジネスを成功に導く「サステナブルな」開発組織

  • 1-1 なぜ今、開発組織の「あり方」が重要なのか?
  • 1-2 開発組織が直面する根深い課題
  • 1-3 「サステナブルな開発組織」とは何か?
  • 1-4 本書のターゲットと構成

第2章 開発組織のリーダーの役割

  • 2-1 CTOの役割
  • 2-2 エンジニアリングチーム立ち上げ期におけるCTO
  • 2-3 組織ポリシーの策定
  • 2-4 意思決定の原則
  • 2-5 リスク管理
  • 2-6 社内外のステークホルダーとのコミュニケーション
  • 2-7 まとめ

第3章 開発組織の設計

  • 3-1 ビジネスを成功に導くチーム設計
  • 3-2 ゼロからの組織設計:最初のチームをどう作るか?
  • 3-3 チームトポロジーを活用してチームをスケールさせる
  • 3-4 素早いリソース確保が可能な外注開発
  • 3-5 コンテキストフルな内製開発
  • 3-6 まとめ

第4章 開発組織の開発と運用保守

  • 4-1 開発組織の開発にはリーダーのコミットが重要
  • 4-2 エンジニアの採用
  • 4-3 評価と報酬制度
  • 4-4 報酬制度
  • 4-5 開発組織を評価する
  • 4-6 チームの成長とスキル開発
  • 4-7 まとめ

第5章 安定してスケール可能な開発体制の構築

  • 5-1 ソフトウェア開発サイクル(SDLC)
  • 5-2 システム環境
  • 5-3 バージョン管理
  • 5-4 プルリクエストの効果的な運用
  • 5-6 テスト戦略とプロセス
  • 5-7 CI/CD
  • 5-8 リリース戦略
  • 5-9 まとめ

第6章 成長と変化を見据えたプロダクト開発

  • 6-1 アーキテクチャの選択:ビジネス価値と変化への適応
  • 6-2 主要なアーキテクチャパターン
  • 6-3 複雑さに立ち向かうためのドメイン駆動設計(DDD)
  • 6-4 アーキテクチャ決定のプロセスと記録
  • 6-5 外部連携の要となるAPIの設計と管理
  • 6-6 API設計時に考慮すべき原則
  • 6-7 API Gateway Patternの活用
  • 6-8 プロダクトの寿命を支えるデータマネジメント
  • 6-9 オブザーバビリティ(可観測性)の確保
  • 6-10 まとめ

第7章 サービス安定稼働のためのプロダクションサポート

  • 7-1 プロダクションサポートの価値
  • 7-2 アラートシステムの設計と運用
  • 7-3 プロダクションサポートの実践
  • 7-4 レイヤードサポートモデル
  • 7-5 Runbookによる知識の標準化と効率化
  • 7-6 サポートローテーション
  • 7-7 インシデントマネジメント
  • 7-8 インシデント対応の具体的なプロセス
  • 7-9 サポートメトリクス
  • 7-10 まとめ

第8章 信頼と成長を支えるガバナンス

  • 8-1 なぜ開発組織にガバナンスが必要なのか?
  • 8-2 ITGCの視点からみるガバナンスの全体像
  • 8-3 変更管理
  • 8-4 運用管理
  • 8-5 アクセス・セキュリティ管理
  • 8-6 ソフトウェア開発と会計
  • 8-7 監査に備える:開発組織としての準備と心構え
  • 8-8 まとめ
  • おわりに
  • 参考文献
  • 索引

プロフィール

福井達也ふくいたつや

株式会社Belongの執行役員CTOを務める。

大学院卒業後、ソフトウェアエンジニアとしてGoldman Sachsに入社し、エンジニアとしての経験を積む。その後GoogleでGoogle Cloudのテクニカルソリューションエンジニアとしてテクニカルサポートや内部利用ツールの開発を行う。

Belongでは立ち上げメンバーとしてエンジニアリングチームを組成し、グローバルチームにおけるプロダクト開発・運用と組織運営を統括。