著者の一言

本書は、アメリカが自ら先頭に立って構築してきた世界貿易体制に大きな疑問符をつけたことに対して、経済や貿易の初心者にもわかりやすい解説を試みました。第1章から第8章まで、ストーリー立てて説明していますが、関心のある項目から読み始めていただいてもいいと思います。アメリカの政策は日々刻々と変化していますが、⁠押さえるべきポイントをしっかりと押さえる」という方針で本書は執筆されました。

混迷の続く世界経済に関して、本書が今後の道筋を指し示すものとなり、皆さんの身近な生活にも役立つことを願っています。

日本大学国際関係学部・准教授
小田正規

小田正規(おだまさき)

日本大学国際関係学部・准教授

東京外国語大学外国語学部英米語学科卒,慶應義塾大学大学院経済学研究科修士課程修了,法政大学大学院政策創造研究科単位取得退学。1991年に株式会社三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)に入社し,貿易政策に関する各種調査研究に従事。2009年より内閣官房国家戦略室において,成長戦略,TPP交渉参加問題,東日本大震災後のエネルギー政策の立案に関わる。ニュージーランドの高等教育機関であるInstitute of Pacific United New Zealand(IPUNZ),環太平洋大学経営学部を経て,2020年より現職。専門は国際経済学,国際貿易論。