「金利が上がって、マイホームの夢が遠のいた気がする」
「住宅価格が上がり続けて、いつ買えばいいのかわからない」
「35年のローン返済中に失業でもしたら、家を手放さなければならなくなるのでは?」
このような悩みを抱えていませんか?
日銀が2024年3月にゼロ金利政策を解除し、住宅ローン金利が上昇トレンドに転じました。たとえば、3,500万円を35年ローンで借りた場合、金利が0.5%から1.5%に上昇すると、毎月の返済額は約1万円増加し、総返済額では約420万円もの差が生じます。
さらに、資材高や人件費の上昇により住宅価格自体も上昇し続けています。終身雇用が崩れつつある中で、30年以上にわたる住宅ローンの返済を続けられるのか不安を感じる人も増えているでしょう。
「金利が上がった今、本当にマイホームを買うべきなのか?」
「将来の金利上昇リスクにどう備えればいいのか?」
「万が一の失業や収入減少に備えるにはどうすればいいのか?」
こうした疑問に対して、中立的な立場から、住宅ローンの基礎知識と実践的なアドバイスを短い時間で読める分量に凝縮しました。
私は現役のファイナンシャルプランナーとして、消費者と住宅業界の双方の視点から住宅市場を見てきました。長期に渡る住宅メーカーとのおつきあいにより、住宅価格のダイレクトな相場観も持ち合わせています。それだけでなく、住宅市場や住宅ローン市場の動向を見続けてきた経験を活かし、住宅メーカーのセミナーに登壇したり、大手金融メディアなどに住宅ローンの記事をたくさん寄稿してきました。
こうした経験の中で私が痛感しているのは、「正しい知識を持っているかどうか」が、人生で最も高額な買い物となるマイホーム取得の成否を分けるということです。
住宅ローンは、30年前後という長期間にわたって返済を続けるマラソンのようなものです。その間に金利環境や家族構成、収入状況は変化します。また、予期せぬ失業や病気、介護などのライフイベントが発生する可能性もあります。将来起こりうるあらゆる変化やリスクも見据えたうえで、今どのような選択をすべきかを示すことが本書の目的です。
本書の特徴は、単なる知識の羅列ではなく、「この状況ならこうするといい」という具体的な判断基準を示している点にあります。たとえば「変動金利と固定金利、どちらが得か?」という問いに対して、「あなたの状況ならこちらが適している」と判断できる材料を提供します。
住宅ローンを取り巻く環境は厳しさを増しています。それでも、マイホームを持つことは、多くの人にとって人生を豊かにするプラスの選択になりえます。環境が厳しくなった分、より慎重な計画が必要になっただけなのです。住宅メーカーや金融機関のポジショントークに惑わされず、自分自身の判断で最適な選択をするための知識を、本書を通じて身につけていただきたいと思います。
松田聡子(まつださとこ)
住宅ローン相談を得意とする独立系ファイナンシャルプランナー。日本FP協会認定CFP®。
明治大学法学部卒業後,大手金融機関のシステム開発に従事。その後,国内大手生命保険会社で法人営業コンサルタントとして活躍し,独立。
住宅ローン相談実績は200件を超え,大手Web媒体での住宅ローン関連記事の執筆は100件以上に及ぶ。豊富な実務経験を活かし,個人向けに住宅ローンの選び方から返済計画まで,実践的なアドバイスを提供している。
【ホームページ】https://gunmafp.net/