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昨年発売された最新のMac OS「Mac OS X Leopard」は,2000年に登場した初代Mac OS X,コードネーム「Cheetah(チーター)」から,数えて5世代目に当たります。ちなみに,初代の後,二代目以降も「Puma(ピューマ)」,「Jaguar(ジャガー)」,「Panther(パンサー)」,「Tiger(タイガー)」と,いずれもコードネームとしてネコ科動物の名前が付けられています。
3年前,Mac OS X 10.3(Panther)から10.4(Tiger)にバージョンアップしたときは,デスクトップ検索システム「Spotlight」やデスクトップアクセサリ「Dashboard」など,先進的な新機能が多数搭載されました。まさに,「豹」が「虎」に生まれ変わるかのような劇的な進化でした。
一方,「Tiger」と現在の「Leopard」を比べてみると,ぱっと見それほど大きな違いはないように思われます。Finderが強化されてiTunes風になったり,ファイルプレビューが可能になったりと,あらゆる箇所で機能強化が行われていますが,使い勝手を大きく改善するような新機能はほとんどありません。コードネームも「豹」に逆戻りしてしまいました…。
でもその代わり,Leopardは「目に見えないトコロ」がすごいんです。Tigerは,機能が大量に追加された反面,セキュリティや安定性の面で問題があり,あのWindowsよりも不安定な面すらありました。その反省から,Leopardでは安全かつ高速な動作を重視して開発され,Tigerよりはるかに信頼性の高いOSへと改良されたのです。豹は豹でも“脱いだらすごいタイプ” なんです。
もちろんよい面ばかりではなく,Classic環境が削除され,古い設計のアプリケーションはパフォーマンスを発揮できないなど,過去のハード・ソフト環境はばっさり切り捨てられました。でも,それを嘆くのは一部の復古主義者だけでしょう。最新OSがプリインストールされた最新のMacを操ること,それこそがMacユーザー最大の喜びなんですから。
Leopard のFinder は,表示モードにCover Flow が追加され,サイドバーを含めiTunes そっくりのデザインになった。インターフェースは「iPod/iPhone との統合」を目指していることが伺える。