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3次元CADとSOLIDWORKS
実物と同じ立体的な形状をパソコン内で作成できるのが3次元CADです。従来の2次元図ではわかりにくい形状でも,3次元モデルならひと目で判断できます。さらに,3次元CADなら,これまでの2次元CADではできなかった体積や質量などの物性情報の自動計算や強度・機構の解析,干渉する部分の確認,2次元図面の作成などもできます。また,3Dプリンターに出力して試作品を作成することもできます。
3次元CADは,作成順序が履歴として残る「ヒストリー型」と,履歴が残らない「ノンヒストリー型」に大きく分かれます。また,価格や機能によって「ハイエンド」,「ミッドレンジ」,「ローエンド」の3つに分かれます。SOLIDWORKSは,ヒストリー型のミッドレンジのCADです。数百万円するハイエンドのCADソフトに比べてしまうと機能は劣りますが,毎年バージョンアップされ,新機能の追加や既存機能の強化がされて使いやすくなっており,さまざまな企業や教育機関で利用されています。
3Dモデルの作成方法
SOLIDWORKSで3Dパーツを作成する流れを見てみましょう。最初に平面図を描いて,それを押し出して立体にするというのが基本になります。具体的には,まず直線や円などのコマンドを使って平面の「スケッチ」を描きます。そして,スケッチに寸法や垂直,水平などの幾何拘束を付加します。最後に,押し出しや回転などで「フィーチャ」を作成して立体にする,という3つのステップでパーツを作成します。さらに,こうして作成した複数のパーツを組み立てるのが「アセンブリ」です。
① スケッチを作成
↓
② 拘束を付加
↓
③ フィーチャを作成
↓
④ パーツを組み立てるアセンブリ
SOLIDWORKSの使い方を身に付けよう
『作って覚える SOLIDWORKSの一番わかりやすい本』では,この流れに沿って,ROBOT ARMを作りながらSOLIDWORKSの使い方を分かりやすく紹介しています。さらに,完成したROBOT ARMのモデルから,部品図や組立図といった2次元図面を作成する方法まで解説しています。また,初めてのときに戸惑うことの多い拘束は,練習問題を用意してじっくりと説明しています。SOLIDWORKSをものづくりに役立てたい方は,是非読んでみてください。