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インフラエンジニアの仕事とは
銀行や証券,電力や交通をはじめ,Webサービスやオンラインゲームなど,私たちの周りではさまざまなシステムが動いています。これらにトラブルが発生すると,「送金ができない」「ゲームにログインできずプレイできない」といった影響がでます。最近では,大手銀行のシステムトラブルによって,社会的に大きな影響が出ました。システムが正常に稼働するためには,システム自身だけではなく,その土台となるネットワークやサーバーも正常に動いている必要があります。この土台となる部分を構築・保守するのがインフラエンジニアです。
インフラエンジニアの仕事は,工程別に設計・構築・保守運用の3つに大きく分けられます(図1)。
図1
設計は,インフラ上で稼働するシステムが必要とする機能や性能を検討し,インフラの設計書を作成します。構築は,作成した設計書にしたがって,サーバーやネットワーク機器の設置,ソフトウェアの導入などを行います。保守運用は,構築したインフラを安定して稼働させるため,監視やメンテナンスを行います。これは,システムが稼働し続けている限り継続する長期的な仕事です。
設計から保守運用まで多岐にわたるインフラエンジニアの仕事には,サーバー・ネットワークの構築やデータベースの設計・構築,セキュリティ対策など,幅広い知識が必要とされます。
インフラにおけるクラウド
最近では,インフラをクラウド化することも増えています。サーバー機器やネットワーク機器を自分で用意するのではなく,インターネット経由で必要なだけ借りて利用することです。機器を購入する必要がなく初期コストを軽減でき,急激なデータの増減があったときもインフラの増強や縮小がかんたんにできることがメリットです(図2)。クラウドサービスには,AWS(Amazon Web Services),Microsoft Azure,Google Cloudなどがあります。インフラエンジニアには,これらのクラウドサービスの知識も必要とされます。
図2
インフラエンジニアになるには
夜間や休日を問わず常に動き続けるシステムを支えるには人手が必要です。また,ネットワークやサーバー,クラウドサービス,セキュリティなど多様な知識を必要とされるインフラエンジニアは,常に人手不足と言われており,高い需要が見込まれます。