はじめに
去年も様々なWebサイトが世に出ましたが,2008年のWebデザインはどうなっていくのでしょうか?
温故知新とまではいいませんが,去年のWebデザインを大きく2つ(CSSデザインとリッチコンテンツ)に分けて私なりに振り返り,少しでもみなさんが予想する2008年のWebデザインの手がかりになれば幸いです。
CSSデザインのトレンド
まずはCSSデザインですが,下記のサイトを参考にすれば,最近のCSSデザインの潮流が見えてくると思います。
上にあげたもの以外では,「Smashing Magazine 30 More Excellent Blog Designs」の"Simplicity and White space"で紹介されていた「Theocacao」「praegnanz.de」や,国内では「VERYROLL」のようなホワイトスペースを大きく取り,余分な要素をできるだけ排除したシンプルなデザインが去年以上に増えてくるのではないかと思っています。
左:blogadda,右:VERYROLL

2008年も昨年に引き続き,世界中から様々なCSSデザインサイトが出てくるはずなので,「CSS Beauty」や「CSS Mania」などの有名どころのギャラリーサイトを押さえておくのはもちろんのこと,ダーク系のサイトを集めた「light on dark」,女性デザイナー系のサイトを集めた「CSS Princess」など,特定のジャンルに特化したギャラリーサイトなどもチェックし,2008年のCSSデザインの動向をうかがってみてはどうでしょうか?
FLASHサイトは3Dが花盛り
次に,FlashサイトやAjaxサイトなどのリッチコンテンツについて振り返ってみたいと思います。
Flashサイトは,以下にあげたユニクロのサイトが,かなり話題になっていました。
他には,銀座のソニービルを自分が選んだ色で染められる「BRAVIA〈ブラビア〉LIVE COLOR WALL PROJECT」(公開終了)や,投稿された写真・動画をモザイク化して映像イメージを創る「EYE-PROJECT」,投稿された写真でミスチルのプロモーションビデオを完成させる「OLYMPUS WONDER」などのユーザー参加型コンテンツも多かったように思います。
しかし,個人的に1番気になったのは「KDDI au: NEW COLLECTION 2007 AUTUMN & WINTER」「One hour」「uno image change grandprix」など3Dで表現されたサイトが非常に多かったことです。
これらの3Dで表現されたFlashサイトが増えてきた背景には,Sandy,papervision3d,FIVe3DなどのAction Scriptクラスライブラリが充実してきたことが大きく影響しているのだと思います(3D以外のアニメーション系では,Fuse Kitなど)。
左:UNIQLO GRID,右:One hour

Flashサイト以外では,「BEYES EDIT STORE」「JTB online かんたん旅館・ホテル検索&予約β」「注文住宅 イメージ検索「タグル」」など,国内でも積極的にAjaxを取り入れたサイトが増えてきました。また,「アップル」のようにナビゲーションなど部分的にAjaxを取り入れたサイトに至っては,もはや当たり前のようになってきています。
それらのことを考えるとAjaxサイトもFlashサイト同様にライブラリ類の充実が大きく影響しているのだと思います。
昨年は,人気のjQuery,アニメーション・エフェクト系のscript.aculo.usや,mootools,美しいUI(User Interface)のEXT JSなど様々なAjax(JavaScript)ライブラリが活躍しましたが,2008年はどんなAjax(JavaScript)ライブラリが出てくるのか非常に楽しみです。
左:BEYES EDIT STORE,右:注文住宅 イメージ検索「タグル」

以上のようなことから,リッチコンテンツに関しては,Ajax(JavaScript)ライブラリやAction Scriptクラスライブラリなど便利なライブラリ(フレームワーク,パッケージ)類が,今後益々増えていくことは間違いないと思いますが,実際それらを使う為には,習得までは行かなくともある程度,スクリプトに関する知識が必要になってきます。
そう考えると,プログラミングを苦手とするWebデザイナーの人は,Ajaxで使われているJavaScriptやFlashで使われているActionScriptなど,2008年はECMA Script系言語の習得が重要になってくるのではないでしょうか?
最後に
以上,ザックリと去年のWebデザインについて振り返ってみましたが,どうだったでしょうか?
2008年は,去年のWebデザインの流れを汲みながら,より一層魅力的なものが出てくることだと思いますが,誰もが予想できないような画期的で素晴らしいものも出てくることを期待したいです。